日本ダービーを予想する際に重要視していること。それは最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップを踏むこと。これで13年キズナ、16年マカヒキ、18年ワグネリアンに本命を打つことができました。本命は打てませんでしたが、19年ロジャーバローズのような単勝12番人気の激走もあれば、昨年コントレイルのような、きっちり1番人気で勝利というケースでもこの調教パターン。やっぱり今年もこれを本命の根拠としたいと思います。
◎シャフリヤールは最終追い切りが栗東坂路で4F目12.1秒で最速ラップに該当しました。共同通信杯にもこの最終追いで出走してきましたが、結果は3着。当時先着された馬も出走している今回ですが、当時はトラック調教に適性が高いレースでした。極端に上がりが速い(レース上がりでも33秒台)レースになってしまえば、共同通信杯や17年レイデオロのように最終追い切り南Wに適性が寄ると思いますが、ここまで逃げたり先行して結果を出してきた馬がいるメンバー構成を考えれば、そこまでスローになると思えません。そうすると、上がりは34秒半ばから35秒くらいは要するはず。その時に栗坂で4F目最速ラップをマークする脚力が大きな武器になると思っています。
前走毎日杯での勝利が目一杯のレース、見た目にはそんな印象ですが、当時は最終追い切りが栗東坂路で単走でした。その分、余裕がある状態だったと思いますし、そこから約2ヶ月レース間隔をあけています。これにより、成長を促すことができたと思いますし、それと同時に体幹が強くなるように工夫した調整がなされています。だからこそ、追い切りでの走りは重心の位置が高くなり、体を起こして走れるようになりました。これにより、力強さが出て、ストライドの大きな走りができるようになっています。今の走りなら共同通信杯で敗れた無敗の皐月賞馬を逆転できるはずです。
○エフフォーリアは皐月賞での最終追い切りが少し軽い印象。きっとダービーに向けての余裕残りなんだろうと思っていましたが、それであの強さ。今回は当時と違って、かなり気合のこもった最終追い。馬の気持ちはかなり乗っているはず。だからこそ、少し早めに前を捕まえてしまうと、最後が凌ぎ切れないというシーンがあっても。これが上がりの速いレースならそれでも押し切ってしまうと思うので、最終追い南Wで勝利することができると思うのですが、上がりを要した時に栗坂の強襲を防ぎ切れないかもという予想です。
▲ヨーホーレイクは最終追い切りが芝馬場。栗東坂路ではありませんが、ここまで5戦がすべてメンバー最速上がり。1週前追い切りCWでの追われてからの伸び、最終追い川田将雅騎手が跨った時の反応の良さ。これを見ていると、今度こそメンバー最速上がりを使って、届くかもと思いたくなります。「なんか人気がないよね」とは友道康夫調教師。今の状態、これまでの実績を考えても、もうちょっと人気してもいいのになという感じだと思うのですが、裏返せば、もっと走るよという意味。普段は強気な発言が少ない師だけに、この一言も気になっています。
△ステラヴェローチェは最終追い切りが栗東坂路で4F目12.2秒の最速ラップ。変則的な併せ馬でしたが、前方にいたメガゴールドをあっさりと交わしたあたり、明らかに動きは前走以上。こちらも共同通信杯負け組ですが、当時よりも走ると予想しています。
☆サトノレイナスは最終追い切りが南Wでの併せ馬。手前を替える時にもたつくのは阪神JFの時と同じですが、当時よりは素早く手前を替えていますし、替えてからの伸びも秀逸。ただ、この枠順だとスタートからじっとするわけにもいかないでしょうから、いろいろと工夫な必要な分、人気ほど印を上にできないというのが個人的な評価です。
注ワンダフルタウンは最終追い切りがCW。いつもは栗東坂路での最終追い切りですが、今回は1週前追い切りと最終を逆にしています。これがどう出るかですが、速い時計をマークしてきましたし、その点については評価すべきでしょう。
注グレートマジシャンは最終追い切りが南W。4コーナーも最後の直線も逆手前。それでいて、追走した相手に追いついて先着するんですから、ポテンシャルの高さは相当。ただ、その不器用さがこの多頭数でマイナスにならなければ。
注ディープモンスターは最終追い切りが栗東坂路で4F目12.3秒の最速ラップ。1週前追い切りがCWで併せ馬に遅れたという、前走と同じパターンは嫌いたいところですが、最終追いに武豊騎手が跨り、しかも併せ馬を課したという攻めた調教内容は評価できます。