過去5年のフィリーズレビューでは昨年の同着を含めると6頭の1着馬がいますが、そのうち5頭は最終追い切り場所が栗東坂路。この調教傾向を重視しないわけにもいきませんから、まずは最終追いの場所が重要。次に注目すべきは時計で、4Fが52秒を切るか4F目最速ラップというのが、5頭のうち4頭が該当していた調教内容になります。
　◎エーポスは最終追い切りが栗東坂路で4F時計は52.1秒。52秒を切ることはできませんでしたが、今回の出走メンバーでは抜けて速い数字になります。ラップの踏み方も14.6秒から入って、12.8秒、12.3秒、12.4秒。大きく減速しているわけではありませんし、むしろ4F目は仕掛けていれば最速ラップになった可能性も十分な脚色。デビュー前から追い切りの動きが目立っていた馬ですが、栗坂で時計を出すのは今回が初めて。にもかかわらず、1週前追い切りでは2F24.2秒、1F11.8秒をマークするなど、栗坂に対する適性の高さを見せています。
　前走のレースを見ていても、距離短縮は歓迎ですし、なによりこれだけの時計を出せる馬なら本来はこのあたりがベストなのかも知れません。新馬戦を中山で勝っているように、最後の直線急坂は実績がありますし、権利獲り以上の仕事をやってのけるはずです。
　○ミズリーナは最終追い切りが栗東坂路で4F目12.7秒の最速ラップ。最終追いが栗坂は紅梅Sの時と同じですが、当時は週中の最終追いをパスする変則日程。当時よりもしっかりと追うことができた今回は違うはず。
　▲ソフィアバローズは最終追い切りが栗東坂路で4F目12.8秒で最速ラップ。こちらは前走未勝利勝ちとほぼ同じ最終追い。その勢いで重賞好走を狙います。
　△ナイントゥファイブは最終追い切りが栗東坂路で4F目12.4秒の最速ラップ。4F時計53.0秒はエーポスに次ぐ速さですから本来なら高く評価したいところ。ただ、休み明けで追い切り本数が少ない点は気になります。
　☆フェアレストアイルは最終追い切りが栗東坂路ではありますが、ラップの踏み方は好走パターンに合致しません。ただ、この馬自身は今回と同じような内容でつわぶき賞を2着しており、その点を評価しました。