ウインオーディン。
　阿賀野川特別（２着）、恋路ヶ浜特別（２着）以来、２回目の単複となる予定。
　エピファネイア産駒の、牡馬。
　良駒だ。

　相性のいい馬。ロベルト系のガツンと来る走りが出来ている。新潟で好走するイメージだが、東京コースでも結果が出てきた。３歳時にはクラシック戦線に乗った馬。経験値が豊富だ。これが、今の競馬においては何より強みになる。

　追わせるタイプ。ヌルい追い方だと、持ち前のパワーが出ない。

　鞍上は、ビュイックジョッキー。
　元祖「左回り・王子」。ゴドルフィン主戦になる前に拙書で宣言したのは、２０１３年の２月「共同通信杯のゴットフリート（２着）」の騎乗の時だった。なつかしい。しかし、これは昔話ではない。今も左回りでは世界屈指の腕だ。

　日本で勝っているのはマイルＣＳ（ステルヴィオ）だが、左回りのビュイックを甘く見てはけない。このなかなか追わせる馬を、どう追うか。直線までのスムーズさを含めて、騎乗に期待したい。

＜本島修司の競馬分析ワード＞

【馬単位】：2008年に本島が発案した概念。一般的な「このレース、どの馬が来るか」ではなく「この馬、どのレースなら来るか」という見方に切り替えること。馬１頭と真摯に向き合うための概念。

【良駒】：その種牡馬の「産駒らしさ」が濃く出ている馬。『信頼性』が見込め、『ポテンシャルの高さ』を測る目安のひとつにもなる。

【エビデンス】：本来は「根拠」という意味の言葉だが、似ているパターンや、似ている状況で「必然の好走が出来た過去の事例がある」という意味で使用している。