08/18(日) 札幌 芝2000 3歳上オープン (国際)(特指)定量
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◎ 12番 ワグネリアン○ 9番 フィエールマン▲ 1番 ブラストワンピース☆ 14番 クロコスミア△ 6番 ランフォザローゼス△ 10番 サングレーザー△ 11番 ペルシアンナイト
【実力伯仲】ワグネリアンに、ダービーを制した頃の活力が戻ってきた。紐解けば2歳夏、中京2000mの新馬戦を、記録的ともいえる上り32秒6で一閃し、野路菊S、東京スポーツ杯と3連勝を果した。 明けて3歳、皐月賞は7着と躓いたものの、ダービーはラスト4Fめから一気に11秒7に突入。上り3F11秒2-11秒2-12秒2(34秒6)という、瞬発力と持久力の両方を求められるHレベル決着を好位差し。過去十年ではドゥラメンテに次ぐ当時第二位の、2分23秒6というタイムでGI戴冠を果たした。ただ、460キロ前後と牡馬にしては小柄。 神戸新聞杯は能力で押し切ったが、身体のラインがなんだかぼやけている。続戦の大阪杯も、「緩い」状態での見切り発車。丁寧なレース操作で3着と見せ場は作ったものの、体調は上がってこず次走の予定が組めない。しかし、我慢したかいがあったか。 今回はトレセン帰厩後、7月25日にはCWで7F・92秒6-62秒9-36秒1-11秒9というハードワークを消化。31日にも7F・98秒8をマーク。背腰がピンと張り、四肢の踏ん張りや肌艶は大阪杯時とはまったく違う。札幌入り後の最終追い切りでも、以前のようにハミを頼ることなく、モタモタ感も払拭。力感のある完歩を福永Jも確認した。 対抗は同期・菊花賞馬フィエールマン。おさらいになるが、菊花賞は持久力勝負というよりは、9Fや10Fの中距離に近い、極端な瞬発力決着。集団馬群でロスなく脚をため直線のコース取りがハマったのも確かだが、ラスト3F・12秒2-10秒7-11秒3(34秒2)というレースラップを33秒9という超速ラップで一気差し。 AJCCはシャケトラの無欲の強襲に屈したが、過去十年、菊花賞馬および明け4歳馬が、57キロを背負ってAJCC勝ちという例はなく、ラスト4F目のラップは11秒7-11秒8-10秒9-11秒9。数字の精度も高かった。 天皇賞春も、菊花賞のおさらいのようなスローの瞬発力勝負。ラップ形態を見れば、本質はやっぱり10Fをベースとした中距離馬。天才性や不思議さを残しつつも、全成績は[4200]。札幌記念は、もう一段上の舞台への飛躍としたい。 割って入ればブラストワンピース。馬体の成長速度が微妙にかみ合わず、ダービーは2番人気で5着惜敗。新潟記念を1分57秒5で圧勝したものの、同レースをステップに3000mの菊花賞というローテは、やはり王道ではかった? 裏を返せば、そういうローテーションを取らざるを得ない、造り切れない弱さを抱えていたが、有馬記念は自ら動き出し古馬を制圧。あのグリップ力が求めていたレース像だろう。 前走の目黒記念は、身体自体が重苦しく、しかも2分28秒2という驚きの高速決着、59キロも加わり、ピタリと伸びが止まってしまったが、中間坂路をベースに馬体造りや息の整え方など見直し。 調教には川田Jが二週連続して騎乗。水曜追い切りは、道中早めに動かして行って、またひと伸びハミをとった。札幌の2000m仕様のイメージが描けたことだろう。 惑星はクロコスミア。12月の香港遠征時、425キロに減った身体を、ヴィクトリアマイルでは440キロへと戻し、1000m通過56秒1-1400m通過・1分18秒8というよどみのない超高速ラップを、盛り返すようにしてレコード決着の0秒1差。 父ステイゴールド同様、6歳でも絶賛進化中。札幌ダートでの追い切りも、外ラチをこするように、うなりを上げ快走していた。 昨年の覇者サングレーザーも、安田記念はわずか0秒2差。昨年時とほぼ同様、活気ある攻め馬もでき、本年もゴール強襲に虎視眈々。 ペルシアンナイトは、安田記念はスタート直後、泣きたくなるような不利。ブリンカーを着用し、覚悟の巻き返し。3歳馬ランフォザローゼスの可能性も押さえておきたい。
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【実力伯仲】ワグネリアンに、ダービーを制した頃の活力が戻ってきた。紐解けば2歳夏、中京2000mの新馬戦を、記録的ともいえる上り32秒6で一閃し、野路菊S、東京スポーツ杯と3連勝を果した。
明けて3歳、皐月賞は7着と躓いたものの、ダービーはラスト4Fめから一気に11秒7に突入。上り3F11秒2-11秒2-12秒2(34秒6)という、瞬発力と持久力の両方を求められるHレベル決着を好位差し。過去十年ではドゥラメンテに次ぐ当時第二位の、2分23秒6というタイムでGI戴冠を果たした。ただ、460キロ前後と牡馬にしては小柄。
神戸新聞杯は能力で押し切ったが、身体のラインがなんだかぼやけている。続戦の大阪杯も、「緩い」状態での見切り発車。丁寧なレース操作で3着と見せ場は作ったものの、体調は上がってこず次走の予定が組めない。しかし、我慢したかいがあったか。
今回はトレセン帰厩後、7月25日にはCWで7F・92秒6-62秒9-36秒1-11秒9というハードワークを消化。31日にも7F・98秒8をマーク。背腰がピンと張り、四肢の踏ん張りや肌艶は大阪杯時とはまったく違う。札幌入り後の最終追い切りでも、以前のようにハミを頼ることなく、モタモタ感も払拭。力感のある完歩を福永Jも確認した。
対抗は同期・菊花賞馬フィエールマン。おさらいになるが、菊花賞は持久力勝負というよりは、9Fや10Fの中距離に近い、極端な瞬発力決着。集団馬群でロスなく脚をため直線のコース取りがハマったのも確かだが、ラスト3F・12秒2-10秒7-11秒3(34秒2)というレースラップを33秒9という超速ラップで一気差し。
AJCCはシャケトラの無欲の強襲に屈したが、過去十年、菊花賞馬および明け4歳馬が、57キロを背負ってAJCC勝ちという例はなく、ラスト4F目のラップは11秒7-11秒8-10秒9-11秒9。数字の精度も高かった。
天皇賞春も、菊花賞のおさらいのようなスローの瞬発力勝負。ラップ形態を見れば、本質はやっぱり10Fをベースとした中距離馬。天才性や不思議さを残しつつも、全成績は[4200]。札幌記念は、もう一段上の舞台への飛躍としたい。
割って入ればブラストワンピース。馬体の成長速度が微妙にかみ合わず、ダービーは2番人気で5着惜敗。新潟記念を1分57秒5で圧勝したものの、同レースをステップに3000mの菊花賞というローテは、やはり王道ではかった?
裏を返せば、そういうローテーションを取らざるを得ない、造り切れない弱さを抱えていたが、有馬記念は自ら動き出し古馬を制圧。あのグリップ力が求めていたレース像だろう。
前走の目黒記念は、身体自体が重苦しく、しかも2分28秒2という驚きの高速決着、59キロも加わり、ピタリと伸びが止まってしまったが、中間坂路をベースに馬体造りや息の整え方など見直し。
調教には川田Jが二週連続して騎乗。水曜追い切りは、道中早めに動かして行って、またひと伸びハミをとった。札幌の2000m仕様のイメージが描けたことだろう。
惑星はクロコスミア。12月の香港遠征時、425キロに減った身体を、ヴィクトリアマイルでは440キロへと戻し、1000m通過56秒1-1400m通過・1分18秒8というよどみのない超高速ラップを、盛り返すようにしてレコード決着の0秒1差。
父ステイゴールド同様、6歳でも絶賛進化中。札幌ダートでの追い切りも、外ラチをこするように、うなりを上げ快走していた。
昨年の覇者サングレーザーも、安田記念はわずか0秒2差。昨年時とほぼ同様、活気ある攻め馬もでき、本年もゴール強襲に虎視眈々。
ペルシアンナイトは、安田記念はスタート直後、泣きたくなるような不利。ブリンカーを着用し、覚悟の巻き返し。3歳馬ランフォザローゼスの可能性も押さえておきたい。