◎ 10 ミッキーファイト

彼が2歳1勝Cで同日古馬リステッド4着相当の時計で走破した瞬間に僕は身動きが取れなくなってしまった。遊びで砂浜に埋めてもらっていたら、いつの間にか自力では動けなくなっているように。道中の走りからじわじわと別格感漂っていたが後続をぶち抜いてタイムを叩き出したその瞬間の衝撃は年末まで忘れなかった。

忘れかけていたユニコーンSではインで詰まって呆気なく敗戦。無敗の最強ダート王は誕生せず、いつも通り騎乗を叩かれる戸崎さんだけが砂にポツンと埋まっていた。

レパードSでは動画で追い切り1位に推奨しながら左回りの不安材料は拭いきれずにいた。枠を見て「負けるならここ」と腹を括り、印を少し下げてみた。どうせ内枠でモゴモゴして追い出し遅れて2.3着に負けて戸崎さんは叩かれるんだろう。それを擁護する言葉まで考えてレースを観戦した。結果はご存知の通り完勝。更にラスト加速ラップで後続をねじ伏せてしまった。あの日京都の砂に埋まっていた戸崎さんはもういなかった。

レパードを完勝するようであれば得意な右回りになる本番は買わなければいけないと決めていた。おまけに今回は2強が人気を集めてくれそうなオッズ。それならば南関を乗らせたら宇宙一上手いと銀河系で評価されている戸崎さんに一票投じるとしよう。

○ 12 サンライズジパング

前走は相当強いと思っていたカシマエスパーダを完封。馬券的にはスケベ心からジパングを頭にして的中したが、少なからず衝撃はあった。そもそも芝のG1で3着に入るような能力があり、本職のダートに戻っただけと思えば納得のパフォーマンス。加速には時間がかかりそうで外枠で豊さんが伸び伸び走らせた方が良さそう。