本命◎はここが目標の穴馬
■海外組2頭は目標がこの先
昨年のドバイワールドCを優勝した(4)ウシュバテソーロ、 昨年のBCクラシック2着の(7)デルマソトガケはここでは地力上位だが、あくまでも目標はこの先。今回は配当妙味も含め、ここが大目標の馬を本命◎とした。
今回の◎は3着くささがあるが、デルマソトガケは近走でパフォーマンスを落としていることもあり、複勝を押さえつつ、あわよくば2着を狙いたい。当然、◎は穴馬である。
■有力馬と評価ポイント
◎ (13)メイショウハリオ
一昨年と昨年の帝王賞を連覇した馬。昨年の帝王賞は大外9番枠からやや出遅れたが、ペースがかなり遅かったこともあり、わりと楽に好位の外を確保。テーオーケインズをマークしながらの追走になった。しかし、向正面でスワーヴアラミスが外から捲って一気にペースアップ。これに抵抗して速度を上げたテーオーケインズ、クリンチャー、オーヴェルニュは最後の直線で余力がなく、苦しくなり潰れた。
一方、メイショウハリオは捲られてもワンテンポ待ち、脚をタメることを選択したことで、最後の直線で余力を残せた面が大きい。一昨年の帝王賞は本馬が強かったというより、前記した馬たちが自滅したことが大きかったレース。よって、指数はそこまで高いものにはならなかった。
昨年の帝王賞では4番枠から五分のスタートを切って、中団の外を追走。3〜4角で中団外から仕掛けながら位置を押し上げ、3列目で直線へ。序盤でじわじわ2列目まで上がり、ラスト1Fでしぶとく伸びて内のクラウンプライドを捉え切ってハナ差で勝利した。
昨年の帝王賞は前半5F60秒4-後半4F61秒5とややハイペースではあったが、そこまで差しが有利な決着だったわけではない。ただし、2着テーオーケインズのピークが過ぎ、メンバーに恵まれた面があったのも確か。記録した指数も昨年の帝王賞と同等だった。
前走の帝王賞では9着敗退。前走はメンバーは過去2年の帝王賞よりも相手が手強く、陣営も戦前の段階から白旗トーン。トモを痛めてサウジCを回避し、帝王賞まで待っても状態が上がらず、中間の追い切りも物足りなかった。今回は前走から万全を喫してのここへ出走。海外組の(4)ウィルソンテソーロ、(7)デルマソトガケは米・BCクラシックへの叩き台となれば一発あっていい。
○ (4)ウシュバテソーロ
ダートに路線転向して12戦8勝。一昨年の東京大賞典で初重賞制覇を達成すると、その次走の川崎記念も強豪テーオーケインズの追撃を退けて完勝。遂にはダート開催では日本馬初のドバイワールドC優勝も成し遂げた。
本馬は初ダートの3勝クラス横浜S(ダ2100m)優勝時に、超絶高速ダートではあったが、上がり3Fタイム「34秒0」の芝並みの数字を記録したことから、世界で通用するヤバさを感じさせたが、それがアッサリと通用するとは思っていなかったのが本音である。
前記のドバイワールドCは、前半5F59秒25(日本の計測方法だとおおよそ58秒25)という、芝並みのオーバーペースになったことで前が崩れたもの。14番枠から五分のスタートを切りながらもテンに置かれ、後方外々から押し上げたこの馬は展開に恵まれての大外一気だったが、2馬身3/4差での完勝だった。
前走のBCクラシックは相手も強く、休養明けの前々走日本テレビ盃で好走したことが祟って末脚が不発したが、その後のサウジC、ドバイワールドCで2着。両レースとも米国馬が主導権を握ってのアメリカンペースで展開に恵まれた面はあるが、ここでは自力上位は明確。さすがに対抗以下の評価はできない。
▲ (7)デルマソトガケ
昨年のBCクラシック2着馬。同レースでは4番枠からまずまずのスタートを切って、好位の中目。5通過が45秒73と相当な激流だったが、3〜4角でも先頭列に大きく離されないようについて行き、直線で外に誘導。直線序盤で外に誘導し、早め先頭に立ったホワイトアバリオを追いかけてジリジリ2番手に上がった。ラスト1Fでもしぶとく伸び続けてホワイトアバリオに1馬身差まで迫った。
このレースでは◎(4)ウシュバテソーロが末脚不発したのもあるが、激流を前目の位置から踏ん張り通したことは評価できる。しかし、BCクラシックが消耗度の高いレースになったために、その後、スランプとなり、今年のサウジCでは5着に敗れ、前走のドバイワールドCでは実質差し競馬である程度は展開に恵まれていたが、6着に大敗した。
今回は立て直されての一戦になるが、近走でパフォーマンスを落としている以上、他馬にも付け入る隙がある。