盛岡ダート2000ｍが舞台となるが、このコースは案外本格派。

地方のダートといえば、コーナーをグルグル回り、スタミナはもちろんのことながら、小回り適性や先行力も問われるケースがほとんどだが、盛岡に関して言えばやや特殊。

例えば浦和ダート2000ｍが舞台の浦和記念はコーナー６回だが、盛岡のダート2000ｍはコーナー４回。

コーナーもゆったり回るので、器用さだけで乗り切れる舞台ではない。まして先週来の雨でやや湿った状態になっており、日曜〜月曜の馬場傾向を見ても、決して先行イン有利とは言い難い。

ダートで当然必要とされる先行力に加えて、末脚の伸びも重要になる。極端な内枠よりは外の方が良いだろう。

【本命馬】◎カシノエスパーダ

本命はカシマエスパーダ。

デビュー戦こそ流れに乗れず敗れたが、その後は３連勝。逃げて良し、差して良しの自在性も見せている。本馬の推しポイントは３つ。

１つめは前走内容と相手関係。

交流好走歴のあるブルーサンと、のちにレパードＳで好走するミッキークレストを楽々と好位から突き放した。

２つめは成長力。

ホッコータルマエ産駒は使いつつ力をつけるダートの中距離型が多く、本馬も使いつつ力をつけてきている。父も３歳秋に本格化し一線級の相手と戦えるようになった叩き良化型だったが、同じように使いながら地力をつけて来たあたりを見ても成長力がある。

そして３つめは、田辺騎手。

田辺騎手が騎乗したのは２走前からだが、上手く道中リラックスさせて走らせ、ラストの脚を伸ばす持ち味を存分に出している。田辺騎手は負荷を掛けないタイプなのでリズムよく走らせることには長けており、とりわけ距離が延びてこそ持ち味を発揮させるケースが多い。盛岡2000ｍを走る上では最高のパートナーだろう。

幸い馬場もラストの脚を問われる状況なので、今回は様々な面で本馬に向きそうな状況。相手もそれなりに揃ってはいるが、能力+適性+騎手で一枚上回る。

〜対抗以下＆穴馬〜

対抗にはサンライズジパング。

やはりダートがベスト。２歳時にはフォーエバーヤングを苦しめた実力馬で、スタミナも豊富なので2000ｍも歓迎。枠も外めの良いところ。

地元期待のフジユージーンも侮れない。

さすがに相手は強くなるが、それでも地元で圧勝続きの内容は突出したもの。今年は各地で強い地方馬がJRA勢を脅かすシーンが目立っており、高知のシンメデージーは東京ダービーであわやの４着と見せ場を作った。

その背景の一つは賞金増によるレベルアップで、東北優駿（岩手ダービー）も2021年から賞金が倍増の1000万円となった。稼げるようになれば強い馬が集まるのは経済活動である以上当然で、その舞台で圧倒的な力を見せているのだから、やはりココでも侮れない能力がある。外枠を引けたのもプラスで、あとは自分のリズムで先行できるかどうかだけ。

タイセイミッションは能力的には一枚落ちるが、スタミナは豊富。

サトノフェニックスは内枠がカギになる。この不利な状況をどう跳ねのけるか。

あとはフジユージーン以外の地方勢の中でブラックバトラーを押さえに加える。長く脚を使えるタイプの差し馬なので、流れが向けばバテた馬を拾いつつ上位進出のチャンスが出てくるはずだ。

その他の組は能力的にも苦しいので、以上６頭で勝負！

〜買い方〜

馬券は◎アタマが本線。

単勝でも良かったが、馬単を本線で。万が一負けた場合のフォローは３連単で。ダブル的中も狙える買い方。