ラップギアコース適性値【瞬5平5消0】に近い比率の馬が有利
番馬名 【ラップギア】瞬発指数
01ダノンキン【瞬2平2消1】120
02グァンチャ【瞬9平5消0】109
03マイスタイ【瞬6平3消0】109
04レッドオル【瞬3平3消0】115
05インディチ【瞬4平3消0】117
06フィアーノ【瞬2平2消2】105
07ペルシアン【瞬5平3消0】115
08プリモシー【瞬1平3消2】115
09クリノガウ【瞬2平0消1】113
10アルアイン【瞬4平4消0】112
11カテドラル【瞬3平0消0】105
12モズアスコ【瞬2平7消1】112
13タイムトリ【瞬1平2消2】100
14ダノンプレ【瞬6平1消0】121
15ダイアトニ【瞬4平4消0】115
16エメラルフ【瞬1平2消0】103
17レイエンダ【瞬5平0消1】115
向こう正面2コーナーのポケットからスタートする京都芝・外回りの1600mコースは、そのまま700m余りの直線を走るタフなコース。このコースで行われるG1はなかなかペースが緩みません。向こう正面の半ばから11秒6前後のラップを刻み続け、そのまま直線でも11秒6を刻み続けた馬がゴール前で先頭付近にいると考えて良いレースでしょう。
しかし、ただ単に11秒6を刻み続けただけでは勝ち負けにならないのが、マイルCSがG1である所以(ゆえん)。そこからさらにゴール前でひと伸びできる馬、それを可視化する方法が、ラップタイムには存在するのです。
■マイルCS勝ち馬の、ラスト1ハロン加速ラップ実績
1987年1人気1着ニッポーテイオー ○
1988年1人気1着サッカーボーイ ○
1989年1人気1着オグリキャップ ○
1990年10人気1着パッシングショット○
1991年4人気1着ダイタクヘリオス ○
1992年2人気1着ダイタクヘリオス ○
1993年1人気1着シンコウラブリイ ○
1994年1人気1着ノースフライト ○
1995年4人気1着トロットサンダー ○
1996年1人気1着ジェニュイン ○
1997年2人気1着タイキシャトル ○
1998年1人気1着タイキシャトル ○
1999年1人気1着エアジハード ○
2000年13人気1着アグネスデジタル ○
2001年4人気1着ゼンノエルシド ○
2002年11人気1着トウカイポイント ○
2003年5人気1着デュランダル ○
2004年1人気1着デュランダル ○
2005年3人気1着ハットトリック ×
2006年1人気1着ダイワメジャー ○
2007年1人気1着ダイワメジャー ○
2008年4人気1着ブルーメンブラット○
2009年1人気1着カンパニー ×
2010年13人気1着エーシンフォワード×
2011年5人気1着エイシンアポロン ○
2012年4人気1着サダムパテック ○
2013年2人気1着トーセンラー ○
2014年8人気1着ダノンシャーク ○
2015年4人気1着モーリス ○
2016年3人気1着ミッキーアイル ×
2017年4人気1着ペルシアンナイト ○
2018年5人気1着ステルヴィオ ○
上記一覧のとおり、過去32年のマイルCS勝ち馬延べ32頭のうち28頭(88%)は、該当年マイルCS以前に“ラスト1ハロン加速ラップ”での勝ち鞍、もしくは重賞で4着以内の好走実績を持っていました。速い遅いは関係なく、
11.9-11.6-11.5
12.5-12.7-12.6
などのように、最後の1ハロンで加速するレースラップです。
“ラスト1ハロン加速ラップ”というのはかなり珍しいもので、全体の0.5%程度しか存在しません。そういった中で
1990年10人気1着パッシングショット○
2000年13人気1着アグネスデジタル ○
2002年11人気1着トウカイポイント ○
2014年8人気1着ダノンシャーク ○
といった人気薄での勝ち馬までもがこの条件をクリアし、マイルCSを制しているという点特筆すべきものだと思います。
それを踏まえて、今年のマイルCSに登録している馬の“ラスト1ハロン加速ラップ実績”を掲載しておきます。勝ち鞍、もしくは重賞5着以内の実績を持っている馬が“○”。天皇賞(秋)2着で人気が確実視されるダノンプレミアムが“×”となっているのが注目点。3走前のマイラーズCではラスト1ハロン11秒1の脚を見せていますが、それでもラスト3ハロンラップは「10.9-10.3-11.1」。最後に加速してはいないのです。
■2019年マイルCS出走予定馬の、ラスト1ハロン加速ラップ実績
アルアイン ○
インディチャンプ ○
エメラルファイト ×
カテドラル ×
クリノガウディー ×
グァンチャーレ ×
ダイアトニック ×
タイムトリップ ×
ダノンキングリー ○
ダノンプレミアム ×
フィアーノロマーノ ×
プリモシーン ×
ペルシアンナイト ○
マイスタイル ×
モズアスコット ○
レイエンダ ○
レッドオルガ ×
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ということで
アルアイン
インディチャンプ
ダノンキングリー
ペルシアンナイト
モズアスコット
レイエンダ
の6頭までは簡単に絞り込めたものの、ここからが難しい。指数的には(1)ダノンキングリーなのだが、1800メートルの毎日王冠(G2)でも最後方を追走していた馬。2歳時にひいらぎ賞(1勝クラス)で速い流れを経験しているものの、今回も最後方付近からの競馬は覚悟しないといけないところ。
最後方から毎日王冠のような末脚を期待するのは心躍るシチュエーションとは言え、取りこぼしの可能性も考えなければいけない脚質ではあるということ。最内の横山典弘騎手であるだけに、これは最後方で腹を決めそうな雰囲気もあり。
(12)モズアスコットと(17)レイエンダは【瞬2平7消1】と【瞬5平0消1】のラップギア適性値に不安があり、そうなると(5)インディチャンプ、(7)ペルシアンナイトと(10)アルアインの3頭。昨年は(10)アルアインを本命にしたのだが、これはマイルでのスピード不足を露呈してしまった負け方というイメージがあった。
ちょっと発想を変えて、仮に複勝で狙うとしたら安定感の(5)インディチャンプか? いや、このレースで2年連続連対の(7)ペルシアンナイトのほう? ここでまた迷うことになり、それならと考えたのがリスクを取っての両取り、ワイドの(5)(7)という買い目。指数的にも3位と4位タイ、人気2頭のどちらかが飛ぶと仮定して、13倍見当のオッズはかなりオイシイとの判断で。
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※【ラップギア】とは、各レースラップのラスト4ハロンのみに注目した適性分析です。JRA発表のラップタイムを一定の公式に当てはめ、誰でも簡単に算出することができます。数値が大きければ良いというものではなく、コース適性値と“比率”の近い馬が有利だと考えられます。
※ 瞬発指数は、“走破タイム”を一切考慮せず、ラップタイムを一定の公式に当てはめて算出した競走馬の能力値です。数値は全階級に対しての絶対値であり、下限70〜上限130辺りだと考えられます。競走馬の能力は変動相場であり、1走ごとに変化します。