穴馬の本命を指名すべき「単勝二頭流」としては厳しいレースで、時間ギリギリまで精査したが、◎アーモンドアイ、◎サートゥルナーリアを負かす馬がまったく見つからない。もちろんそれぞれにもリスクはあって、◎アーモンドアイは出遅れリスクを完全には排除できず、内枠があだになる可能性はあるし、安田記念では本命に推さなかったように、絶対的な存在と決めつけているわけでもない。◎サートゥルナーリアにしてもダービーの時のようにテンションが上がって能力を発揮できない可能性がある。ただ、２頭が同時にそれらのリスクを発現すると考えるのはあまりにもご都合主義で、的中優先で考えるならば、この形にせざるを得なかった。幸い、◎サートゥルナーリアの単勝は想定の３倍台前半よりもついて、前日の最終オッズで4.1倍。ギリギリではあるがギャンブルとしての勝負になると判断したのもある。ご理解いただけると幸いだ。

公式ブログ（ http://keibat.blog.fc2.com/ ）でも話したが、天皇賞（秋）はラスト800mの末脚勝負になるのがデフォルト。その点、アーモンドアイは前走の安田記念を含め、ジャパンＣでも上がり４ハロンの速さをすでに実証しており、◎サートゥルナーリアにしてもタフな展開となった皐月賞、そしてテンションがあがりながらも早め仕掛けから粘りを見せたダービーで、長く脚を使える可能性を感じさせた。さらに楽勝だった前走では、軽く仕掛けるとスッと加速し、追えば伸びることを証明（それまではスピードの違いで追わずとも勝っていたので、追って伸びるかどうかは不明なところがあった。皐月賞、ダービーも追って伸びたというわけではなく先行から粘らせた要素のほうが強かった）。さらに鞍上を大幅に強化しており、折り合いに関するリスクは回避できたと言っていい。
そう考えると、このどちらもがともにコケる場面は想像しがたく、仮にどちらかが前述したリスクを発現しても間に割って入って来られるまで精一杯。そこで、その役目を任せたいのが▲アエロリット。同馬は切れ味こそないが、速いペースで先行できるのが大きな強みで、他馬になし崩しに脚を使わせるようなハイラップでの逃げ・先行を見せれば、今の東京の高速馬場を味方に好走する可能性は高い。◎アーモンドアイと◎サートゥルナーリアを後ろから差すのはほぼ不可能だけに、何か起こるとすれば、やはり前。であれば、そのなかでも能力、適性の高い▲アエロリットを３番手に評価すべきと判断した。

あとは得意の左回りに替わり、ベスト距離となるスワーヴリチャード。前走の新潟記念で澱みない流れを早めに仕掛けてかなり長い脚を使った△ユーキャンスマイルあたりを相手に選び勝負したい。

無印にしたなかでは、マカヒキは以前からお伝えしているように、もう能力的に厳しい。アルアインは直線が短いコースで持続力勝負になってこそ。ワグネリアンは速い流れで走った経験がなく、今の高速馬場で追走し、脚を溜められるかどうか微妙なところ。もちろん対応すれば好走できるだけの能力の持ち主だが、この２頭をアタマに勝負しているだけに、ここまで手は広げられないと判断させていただいた。