◎ワールドプレミアは「ディープインパクト×アカテナンゴ」という組み合わせで、マイラーズＣ（Ｇ２）をレコード勝ちし、皐月賞（Ｇ１）でも２着となったワールドエースの全弟にあたる。母マンデラはドイツの名馬マンデュロ（ジャックルマロワ賞、プリンスオブウェールズＳ、イスパーン賞）の半姉にあたる良血で、現役時代に独オークス（Ｇ１・芝２２００ｍ）３着、ポモーヌ賞（仏Ｇ２・芝２７００ｍ）３着、サンタバーバラＨ（米Ｇ２・芝１０ｆ）３着などの成績を残した。ワールドエースの全弟とはいえ同じタイプの競走馬ではなく、兄よりも胴長の体形で距離の融通性が感じられることに加え、気性的なズブさがある。したがって６００ｍの距離延長はむしろプラス材料だ。父ディープインパクトは過去３年間で２頭の菊花賞優勝馬を出し、４年連続で馬券対象となっている。前走の神戸新聞杯（Ｇ２）は、超スローペースの後方という決して楽ではない位置取りに加え、最後の直線では外に振られるロスがありながらヴェロックスとわずか１･1/4馬身差。春からの大きな成長が感じられた。前述のとおりズブさがあるので、３〜４コーナーが下り坂でなおかつ直線の長い京都外回りコースはぴったり。過去２勝はいずれもここが舞台だった。前肢を掻き込む走法なので渋った馬場も苦にしない。