◎マイネルユキツバキは京都ダートで【0 0 0 3】と着外のみだが、内訳は４着、５着、７着と大きく崩れているわけではない。決して京都ダートに適性がないわけではないのだ。また、そのうちの７着は前走の平安Ｓなのだが、あのレースは前が総崩れとなる差し・追い込みの競馬で、先行して上位半分（８着）以内に残ったのは、同馬と２番人気のサンライズソア（５着）、軽量牝馬のクイーンマンボ（８着）のみ。それだけ壮絶なハイペースだったわけだが、その流れで見せ場を作ったのは能力の証でもある。勝ち味に遅いところがあり、好走しても人気にならない地味（と言ったら怒られるかもしれないが）なタイプだが、これまで走った15走のうち、これまで掲示板を外したのは前走を含め２回のみ。前述したように勝ち味の遅さはあるが、充実の４歳を迎えて馬体的にも身が入ってきたこともあって、近４走だけで２勝を挙げているのも強調ポイント。オープン特別で格段に相手関係がラクになったここなら、好位からの競馬で勝ち負けまで見込める。

一方、人気馬の本命◎ヴェンジェンスは今回が初の1800m戦となるが、精神的に大人になり、緩いペースでも折り合える今なら、コーナー４つの京都ダ1800mでもまったく問題はない。むしろ短距離でもトップクラスの豊かなスピードを活かせるメンバー構成、脚抜きのいい馬場と条件的には大きなプラス材料。鉄砲実績もあり、58キロでも勝ち負けまで期待できる。

なお、人気を背負うであろう△エアアルマスは、前走で見せた砂を被って嫌がる面がかなり心配。前走はコーナー２つの距離で外を回しても対応できたが、コーナー４つで外を回り続けては、さすがにこの馬でも勝ち負けは難しい。加えてかかる面があり、距離延長も不安材料。あの競馬で前走を勝ち切っているように能力の高さは認めるが、人気を背負うことを考えると、さすがにリスクが大きすぎるだろう。
むしろ復調を感じる△ハイランドピーク、自在性が出てきた△ノーブルサターン、馬体重を増やして実が入るとともに戦績が安定してきた△クルークハイトあたりに魅力を感じる。