◎ブレイキングドーンは、内回りの京都２歳Sで２着、ホープフルSで４着、弥生賞で３着と、勝ち切れないまでも善戦を続けている。皐月賞は11着に大敗しているが、相手との能力差というよりも後方からになってしまい展開不向き。悲観するほどの内容ではない（デキ落ちもあったように思う）。もともと一瞬で加速するタイプではないだけに、内回りで上がりのかかる競馬が向いているのだが、今回の出走メンバーは上記のレースを好走したときよりも格落ちは明らかで、さらに一瞬の加速ができる馬も見当たらない（そういう瞬発力が求められるレースではないので、当然と言えば当然なのだが）。つまり、これまで同馬が負けてきたような切れ負けや能力差はメンバー的に心配なく、今までなかなか本来の高い能力を発揮しきれなかったが、ここでまとめて負かす可能性は十分にある。大跳びなタイプだけに内枠は避けたがったところで、外めの７枠14番も幸運。道中からラップが速くなるレースだけに、外から大ナタを振るうような末脚で勝ち負けまで期待できる。

人気馬の本命◎ダディーズマインドは、今回と同じ福島芝1700mを走ったきんもくせい特別が好内容。澱みのない流れを先行しつつ、さらに徐々にポジションを上げていくという強気の競馬で３着。勝った△マイネルサーパスが後方から差してきた展開だけに、その優秀さが窺い知れる。このレースのような切れよりも追ってバテない持続力が要求されるレースは非常に向いており、前走の皐月賞でも相当厳しい流れを先行して見せ場を作っている。今回は内枠からロスのない競馬で好走が期待できる。

△ウインゼノビアも人気はないが、明らかに福島向き。東京では切れ負けするが、クローバー賞のように上がりのかかるレースで早めに抜け出す競馬ができれば好走できる。フローラSも強敵揃いのなか、積極的な競馬で残り１ハロンまでは粘っており（そもそも１ハロン長かったうえに、切れ勝負になってしまった）、能力自体はここでも引けはとらない。

人気のヒシイグアスはスローに落とせれば勝機はあるが、道中から厳しい流れになりがちなこのレースでは人気ほどの信頼度はない。加えて、５月に入厩しておきながら初時計は６月に入ってから。中間に一頓挫あったと推察でき、実際に陣営からも急仕上げというコメントが出ている。デキもイマイチと見て、無印とさせていただいた。