GI馬は4頭だが近況を見ればセリフォスとシュネルマイスターが格上的存在。安田記念から直行のセリフォスにハイレベルの前哨戦組が挑む。
　高野師はナミュールを「4歳秋になったらすごい馬になると思っていた」と評した。その通りに充実期を迎えている。富士Sは圧巻の勝ちっぷりだった。中団を追走して直線で馬群の狭いところを割って鋭く伸びて突き抜けた。1分31秒4は昨年のセリフォスより0秒6速いレースレコード。文句なしに超A級のパフォーマンスを見せた。2歳から3歳春にかけては馬体の維持に苦労し控え目の調整に終始しながらオークスで3着に好走。秋以降は馬体も増えて思い通りの調整ができるようになり秋華賞2着、エリザベス女王杯5着も中身の濃い内容だった。期待した今年の春のマイルGI2戦は不利の連続で不本意な競馬となったがあれがこの馬の力ではない。富士S後は気配もさらに上向き。高野師は「GIを取らせてあげなければいけない馬。期待してもらっていい」と自信を見せる。ムーア騎手騎乗でさらに期待は高まる。切れ味勝負で今度こそ突き抜ける。
　シュネルマイスターは京都のマイラーズCを好時計勝ち。国内のマイルGIなら掲示板を外さずイメージ以上に堅実だ。セリフォスは安田記念2着から直行だが気配は絶好で連覇も十分ある。末脚強烈ジャスティンカフェは上積み十分で坂井騎手で新味を期待したい。底見せぬ3歳エルトンバローズ、素質開花レッドモンレーヴ、力付けたソウルラッシュ、マイルにメドが立ったソーヴァリアントも圏内だ。馬券はナミュールから単勝と馬連・3連複を買う。