今年の天皇賞春の時にも詳しく触れましたが（https://twitter.com/jou_syou/status/1520967889691418626）、京都競馬場の芝中長距離レースと阪神競馬場の芝中長距離レースとでは、同じ様な距離でもコース形態の違いによって、好走する馬の血統がガラリと入れ替わるというのが肝になります。
ディープインパクト産駒についてはコース不問で強さを発揮するものの、総じて下り坂での走りが得意なステイゴールド系は京都よりも阪神で成績を落とす傾向が、急坂が得意なキングカメハメハ系と下り坂が苦手なハーツクライ産駒は京都よりも阪神で成績を上げる傾向があります（※ただし今回出走するステゴ系各馬については、軒並み阪神ＯＫなのと道悪がプラスに働くタイプのでそれで割り引くことはできません）。
実際に、通常の京都長丁場コースではなく阪神長丁場コースで代替施行された21年以降の天皇賞春と菊花賞と京都大賞典では、阪神がプラスのキングカメハメハ系とコース不問のディープインパクト系ばかりが上位入線馬に名を連ねています。

21年天皇賞春=1着ディープ産駒・２着ディープ系・３着ディープ産駒・4着母父ディープ
21年京都大賞典=1着ディープ産駒・２着母父ディープ・３着キンカメ系×母父ディープ
21年菊花賞=1着キンカメ系・2着母父ディープ・３着母父ディープ・４着母父ディープ・５着ディープ産駒
22年天皇賞春=1着キンカメ系・2着ディープ系・3着キンカメ系・４着キンカメ産駒

それらを踏まえた上での本命馬は、今や中長距離路線で激アツと言うべきキングカメハメハ産駒のボッケリーニとします。
前走目黒記念後の回顧では『ボッケリーニは今最も中長距離で活躍しているキングカメハメハ産駒。この距離に初挑戦した前走日経賞でもあわやタイトルホルダーに土をつけるかという２着でしたが、距離を延ばしてパフォーマンスを上げてきているという近況です。それに加えて日経賞と目黒記念は持ち前の器用さを生かせる内枠を引けたのも良かったはずで、引き続き中長距離条件と内枠ならば活躍が見込めます。』と記しましたが、再度中長距離レース起用で絶好の内枠を引けた今回の連続好走有望と見ます。

相手には道悪と前掛かりになりそうなメンバー構成(逃げ馬多数＆捲るＭファンロン×デムーロ騎手)だけに、穴ならば差し追い込み勢と見てレッドガランとディアマンミノルを拾います。
レッドガランは◎と同じくキングカメハメハ系で、安田厩舎のロードカナロア産駒らしく涼しい時季に調子を上げるタイプです。毎年夏近辺のレースでは崩れているだけに、得意季節替わりの今回は巻き返しがあって良いはずです。
ディアマンミノルはいわゆる〇×ホースの体質的に連続好走がし辛いタイプで、実際に過去に二桁着順大敗後は「３着３着１着４着１着」で一変激走タイミングとなっています。昨年の同レースでも凡走後で人気薄４着でしたが、今年も展開一つで食い込みがあっても驚けません。

あとは同じく本来は涼しい時季に調子を上げるヒンドゥタイムズも、去勢効果もあり前走小倉記念では夏場でも走れたという話でしたが、得意季節替わりならば更に走れても良いはずです。穴激走後でも引き続き人気しないならば買いと見ます。