香港Cが行われる芝2000m路線は、近年、香港勢の底上げが顕著。長らく欧州馬が活躍していましたが、2011-2014年は香港馬が優勝。そして昨年も1着こそ日本のモーリスでしたが、2着は香港のシークレットウェポンでした。香港馬の底上げ、そして日本馬も天皇賞(秋)からここを目指す馬が多くなり、近年は欧州馬が劣勢。今年も、これという欧州勢が参戦してきてはいないため、香港勢が勝ち負けする可能性が高いでしょう。
よって、◎には、昨年のG1・クイーンエリザベス2世Cを後続に4馬身半差つけての圧勝が衝撃的だった(4)ワーザーを推します。この馬は今年に入って、香港の主要距離であるマイル路線中心に使われ、今季も不適距離のマイル戦から始動し、6着凡退。しかし、最距離の前走・ジョッキークラブCでは快勝と、順調に上昇モードに入って来ました。今年の日本勢は、エイシンヒカリやモーリスなどのトップクラスが不在。日本馬が信頼しきれない状況だけに、地元の強みを見せてくれそうです。ワーザーは香港の中長距離のトップと言える存在。信頼てもいいでしょう。
○は、昨年のこのレースの2着馬(6)シークレットウェポン。この馬は、今年2月のG1・香港ゴールドCで◎ワーザーと0.3秒差(3着)。この馬も今季は不適距離のマイル戦から始動し13着と凡退していますが、最距離の前走・ジョッキークラブCでは、復調気配を見せての5着。今回は休養明け3戦目で前走からさらなる上積みを見せることが出来れば、昨年の再現が可能でしょう。
▲は、香港に移籍してから長らくスプリント路線を中心に使われていましたが、そこで結果が出せず、中距離路線を使われるようになって素質が開花した(9)タイムワープ。この馬は芝1800m以上では連対律100%。前走のジョッキークラブCでも◎ワーザーとクビ差の接戦をしているだけに、ここも侮れないでしょう。また、今回は同型不在で、楽に逃げられそうなだけに、不気味さを感じる一頭です。
△に最短距離を上手く立ち回ったとはいえ、前々走の米国主要G1・アーリントンミリオンで3着の(1)ドーヴィル。前走のウッドバインマイルSは10着凡退も、立て直された効果に期待しました。
あとは、前有利の流れに恵まれたとはいえ、今年のクイーンエリザベス2世Cを優勝した(2)ネオリアリズム。休養明けの前走・天皇賞(秋)は、極悪馬場のオーバーペースに巻き込まれて13着失速も、前走で苦しい流れを経験したことで持久力が強化され、ここで変われる可能性も十分。
他では今季のG1・愛チャンピオンS、英チャンピオンSともに連続2着の(3)ポエッツワード。ただし、英国馬は英チャンピオンSが大目標のはずで、今回はそこで結果を出した後の一戦となるので狙い下げました。欧州勢ではこの馬が一番強いですが、余力のない状態でどこまで通用するかです。
最後に昨年のこのレースの3着馬で、今春はG1・大阪杯で2着と好戦した(5)ステファノス。前走の天皇賞(秋)は、見せ場のない10着に凡退しましたが、休養明けの前々走・オールカマーで2着と善戦した反動によるものでしょう。おそらくこの馬はここをにしているはずなので、買い目に加えました。