【展開】
ハイペース！
トーラスジェミニが逃げ、ロザムールがそれに続く！

【見解】
七夕賞は、過去10年で3連単の配当100万超えが2度も出た荒れる重賞です。
スタート後最初の1コーナーまでの距離は約505Mと長く、枠による有利不利はあまりありません。
最後の直線距離が292Mと短く、3,4コーナーもスパイラルカーブとなっているため、上級クラスになるにつれ3コーナーから動いてくる馬が多く、上がりが掛かるタフな競馬になりやすいコースと言えます。
実際に、この七夕賞でも、前傾ラップになっていることが分かります。

（過去10年の七夕賞の平均ラップ）
12.25-11.15-11.41-12.18-12.16-12.10-11.88-12.01-12.07-12.65
（前半59.15、後半60.71）

そのため、ディープインパクト産駒など瞬発力タイプが苦戦をしいられているコースと言え、ハーツクライ、ルーラーシップ、ステイゴールド産駒といったタフな競馬を得意とする産駒が好走しています。

（福島芝2000Mの主な種牡馬別成績）※過去3年
・ハーツクライ［7-5-10-51］(複勝率30.1%)
・ルーラーシップ［6-6-6-40］(複勝率31.0%)
・ステイゴールド［5-3-1-26］(複勝率25.7%)
・ディープインパクト［4-5-3-46］(複勝率20.7%)
・ロードカナロア［2-1-0-13］(複勝率18.8%)

（推奨穴馬）
◎エヒト
前走の京都記念7着、2走前のAJCC9着と重賞では結果が出ていませんが、この2レースに関してはメンバーレベルも高く、不運も重なったものと見ています。
前走の京都記念はスローペースで展開が向かなかったが、同じ位置から同じ脚色で伸びてきてタイム差なしの6着馬レッドガランは、その後新潟大賞典で斤量57.5kgのトップハンデを背負い快勝。
同じく後方から上位入線した3着馬サンレイポケットと4着馬ジェラルディーナも、その後鳴尾記念でどちらも馬券内に来ており、ハイレベルなレースだったと言えます。
また、2走前のAJCCでは直線馬場の悪い内を通らされた挙句、直線伸びてきたところで前が壁になる不完全燃焼のレースでした。
それでも、後の大阪杯の勝ち馬ポタジェとは0.3秒差、後の目黒記念の勝ち馬ボッケリーニとは0.4秒差。この時スムーズに運んだアンティシペイトにも先着していますし、そのアンティシペイトが想定2番人気になるここなら十分にチャンスはあるのではないかと見ています。
エヒト自身、瞬発力に特化したタイプではなく、スピード持続型のルーラーシップ産駒。
そのため、これまで2,3勝クラスは阪神内周りコースで勝っており、1勝クラスは小回りの小倉コースで勝っています。
今回の福島芝2000Mも小回り直線が短い小回りコースで、この馬にとっては最もベストな条件と言えます。
また、状態面でも、栗東坂路で抜群の動き。7/3の日曜追いでは49.2-35.6-23.2-11.5(一杯)と自己ベストを大幅更新、7/7の最終追いでは51.6-37.4-24.3-11.9(馬なり)と持ったまま好時計を出しており、出来については申し分ありません。
netkeibaの金曜時点の想定オッズ13番人気なら、狙ってみたい1頭です。

（人気馬の取捨）
※1〜3番人気の馬を「買い」「押さえ」「軽視」の観点から解説していきます。
1番人気ヒートオンビート：押さえ（相手なりに好走するタイプ。相手関係からも馬券内には押さえておきたいが、長く良い脚を使うタイプだけに、直線が長いコースがベスト。勝ち切れない面を考えるとここは人気し過ぎか。）
2番人気アンティシペイト：押さえ（前走の福島民報杯がハイペースの流れから早め先頭で押し切る強い内容。小回り適性の高い馬でここでも実力上位）
3番人気ヒュミドール：軽視（小回り巧者ではあるが、馬券内に入った小倉記念と福島記念はかなり相手に恵まれたもの。この人気なら軽視。）