東京11Rエプソムカップ(C)
[印]
◎6ノースブリッジ
▽3コルテジア
▽10トーラスジェミニ
[見解]
春の東京開催に行われる芝重賞レースの中で、最後に行われるレースとして設定されているのがエプソムカップです。
5週連続で芝G1レースが行われた後の開催終盤で荒れた馬場状態になっている上に、梅雨時期で荒れ馬場を助長する降雨に見舞われやすいこともあり、2016年以降は毎年のように内目よりも外目の方が伸びやすい馬場でレースが行われています。特に今開催の東京芝は開幕週の時点から内有利(先行有利)の馬場状態ではなくやや外有利(やや差し有利)から始まっていますので、前日夜からの降雨の影響とも相まって例年以上に外有利(差し有利)の度合いが強まることが想定されます。
ただし、分かる人にしか分からない目に見えない程度の有利不利のバイアスにかんしては結果にそのまま反映されるものですが、逆に誰しもが一目で分かる程の極端な有利不利のバイアスにかんしては“揺り戻し”という現象も往々にして起きます。
それは馬をコントロールする騎手サイドの意識と戦略によるもので、外有利(差し有利)の馬場だと分かっていれば先行馬に乗る騎手はペースをできる限り落とす騎乗の方向性となりますし、差し馬に乗る騎手は先行馬への警戒度を下げて焦らずに構えた騎乗の方向性となります。そして、それらが度を超えてしまった場合には、18番人気ローザノワールが逃げて後続から甘やかされ過ぎたことであわやの4着まで粘り込んだ先のヴィクトリアマイルのように、“揺り戻し”と言うべき馬場状態の傾向とは真逆の決着を生み出し得るというわけです。
結論から言えばこのエプソムカップはその“揺り戻し”と隣り合わせにあるレースとなっています。冒頭で記した通り誰しもが一目で分かる“見え見え”の外有利(差し有利)の馬場状態で行われることもあって、もしそれがストレートに反映されれば常に外差しが決まる決着になるはずですが、実際には近5年中3年(2017年・2019年・2020年)という多くの年で逃げた馬が穴をあけるという“揺り戻し”の前残り決着となっています。
今年は例年以上に“見え見え”の外有利(差し有利)の状況であり、人気馬は軒並み差し追い込み脚質馬です。もしも順当に外差しで決まる決着なら安い配当で元々と割り切って、高配当が狙える“揺り戻し”の前残り決着を狙い撃つべき局面と見ます。
よって本命馬には逃げ馬のノースブリッジを抜擢します。
まずは4走前セントライト記念10着後の回顧を参照↓
『ノースブリッジはこれまで全戦で逃げていた馬で、前走ラジオNIKKEI賞でも逃げていても掛かり気味の競馬でした。
今回セントライト記念でも序盤は容易にハナを切る形になったものの、そこで岩田騎手らしく極端に抑えつける形になったせいで楽逃げを許すまじと後続の横やりを許してしまった形。
それで初めてハナを切れない競馬でリズムを欠いた上に、直線ではドン詰まりならば止む無しの敗戦でした。』
・・・
3走前tvk賞では再度逃げられなかったものの、大逃げ馬から離れた3番手という実質逃げの様なポジショニングからの競馬で一変完勝。
2走前ウェルカムSは出遅れて最後方からで何もできずという完全度外視できる敗戦。
前走アメジストSは「ゲート練習も施しての復帰戦で同型不在ならば単騎逃げも視野に入りますし、もし逃げられなくてもこの少頭数立てならばスンナリとしたポジショニングは可能なはず〜渋化馬場も追い風に一変好走が望めます。」として◎推奨しましたが、その通りの逃げで一変完勝でした。
とにかく逃げの形ならば底を見せていない馬で、今回は逃げるトーラスジェミニを見ながらの2番手からの競馬となりそうですが、極端に前が薄いメンバー構成戦だけに3走前tvk賞と同じく実質逃げの様な競馬になるはずで。
トーラスジェミニをマークする人馬はいないはずなので全くノーマークの逃げ馬の後ろの位置は有利ですし、あとは後続(3番手以降)がどれだけ甘やかしてくれるかだけ…それが度を超えた場合には一発という可能性も全然あり得るという想定です。
もしも順当に差し決着ならばひとたまりもないでしょうが、ノースブリッジが来る流れで激走が期待できる馬として「土曜も穴馬で2勝を挙げるなど積極的な騎乗が増えて逆襲気配ある三浦騎手騎乗で前に行きそうなコルテジア」と「2年前の同レースで18番人気3着激走歴ある逃げ馬のトーラスジェミニ」をマークします。
≪単勝◎1100、複勝◎1300、単勝▽200ずつ、馬連◎→▽100ずつ、ワイド◎→▽200ずつ、ワイド▽▽100≫