もう「超」がつくほどの先行指向の強さで、先行激化は避けられないはず。東京芝のマイル戦でありながら、レースの流れ次第では消耗戦になるのではないか──と思えてくるほど、前に行きたいクチが多い。スローでの瞬発力勝負に強い馬では通用せず、「持久力や底力を備えた差せる馬」から入るべき一戦といえる。

本命◎は、いたって素直に06グランアレグリア。前走の大阪杯では馬場に泣いて4着に終わったが、本馬が「ディープインパクトの最高傑作」級の能力馬だという評価は、まったく変わっていない。今回は文句なしに本領発揮の場で、先行指向が強いメンバー構成となったことや、底力が問われるレースになったこともプラスに働く。単勝1.2〜1.3倍というオッズはさすがに過剰だが、この相手関係ならば、勝って当然なのだ。

相手の上位評価組は2頭で、対抗○に12サウンドキアラ。6歳馬というのは割引だが、阪神カップで0秒4差、高松宮記念でも0秒4差と、高齢になっても力に衰えは見られない。しかも、本質的には向かないスプリント戦線でこの着差なのだから、やはり力がある。適距離であるマイルに戻っての前進が十分に期待できるはずで、底力が問われるような厳しい流れにも対応できるタイプ。昨年の2着馬で、適性が証明済みであるのも大きい。

そして、単穴▲に09テルツェット。中央での4連勝というのは、並大抵の馬では達成できない「偉業」で、3連勝とは難易度がケタ違い。それを、牡馬が相手の重賞であっさりと達成したのだから大したものだ。小柄で素軽さやキレが身上というタイプだけに、速い時計が出る現在の馬場は大歓迎のはず。そして前走で、底力も十分に備えているのを証明してみせてもいる。この相手関係でどれだけやれるのか、レースが楽しみだ。

以下は、18レシステンシア、05デゼルといった人気の一角から、04イベリス、14ディアンドルという爆穴まで、かなり手広く印を回した。完全な「一強」で、相手はレースの展開次第でガラッと変わる可能性が高いからだ。推奨買い目は、◎を1着に、○▲を2着と3着にそれぞれ固定したカタチの3連単フォーメーション28点が主体。かなり波乱傾向が強いレースだけに、今年もヒモが紛れて高配当となるケースが、十分に考えられる。