◎ステラヴェローチェは「バゴ×ディープインパクト」という組み合わせ。父バゴはクロノジェネシス（宝塚記念、秋華賞）、ビッグウィーク（菊花賞）などの父で、現役時代に凱旋門賞（Ｇ１）を制したヨーロッパの重厚なスタミナタイプ。それゆえに前走、不良馬場で行われたサウジアラビアロイヤルＣ（Ｇ３）は、道悪巧者ぶりを発揮して３馬身差で楽勝した。とはいえ、クロノジェネシスやビッグウィークが良馬場でも問題なく走っているように、この馬も道悪専用馬というわけではない。母の父にスピードと瞬発力に秀でたディープインパクトを持っており、乾いた馬場でもやれるタイプだろう。ハイトオブファッション≒バークリア３×４という４分の３同血クロスは鮮やかで、素軽さを強化するミスタープロスペクター４×５もいい。ノーザンファームが生産したバゴ産駒は４頭出走してすべてが勝ち上がっている。内容的にも素晴らしく、クロノジェネシスと本馬が重賞を勝ち、ブラックバゴが重賞２着（京成杯２着）。バゴ産駒だからといって能力を低く見積もるのは危険だ。本質的にはスピードの持続力で勝負するタイプだけに、極端な上がり勝負になった場合は不安があるが、先行勢がそろったメンバー構成だけに超スローペースは考えづらい。バゴ産駒は阪神芝１６００ｍの２歳戦で連対率３０．４％と優秀な成績を残している。本馬もこのコースで新馬戦を勝ち上がっており不安はない。配合面を含めてＧ１でも十分やれるだけの大物感がある。