※土曜日に配信しています。
先週の想定時点ではすんなりと決まった印も、昨日からの断続的な降雨で振り出しに。午前中はそれほどでもないと思われたが、午後になると一気に時計がかかるようになりOPクラスの芝マイル戦で1分35秒8。秋華賞のようなこともあるので、明日の時計の出方(特に上がり時計)にも注意する必要はあるが、午前中まで雨模様ということで、重〜不良想定で予想したい(馬場発表は飾りなので時計の出方に注意)。
本命は5番スワーヴリチャード。前走も述べたが左回りの2400mはベストな舞台。昨年も調子が悪かったにもかかわらずこのレース3着と好走した。気になる馬場適性だが、宝塚記念では手前の関係もあったとはいえ直線ではややもたつく走りだったのをみるとここまでの馬場でどうかというのは多少あるが、相対的に見たときには有利に働くはず。
昨年とはデキが段違いなので、昨年以上の結果は期待していいように思う。
対抗は1番カレンブーケドール。この馬はディープ産駒ではあるが切れるというよりは持続力タイプで、良想定のときには瞬発力のある古馬相手にキレ負けするのではという不安から無印評価にしていたのだが、この時計のかかる馬場になってラストのピースがハマった感じがする。秋2戦坂路でしか追い切っていなかったが、この中間はコース追いもできるようになったし、最終追いでも調教駆けするプロディガルサンを手応えで圧倒して見せた。ここからは願望に近いが、この馬は図太いイメージなので、今回のような消耗度の高い馬場でもめげずに最後まで走れるはず。タフな流れになれば斤量差もより活きると思うし、実力差は十分カバーできるとみた。
▲に9番ルックトゥワイス。この馬も当初は無印評価だったが、今の上がりのかかる馬場なら押さえなくてはいけない一頭。上がり偏重のレースでなかなか勝ちきれなかった当馬が、これまでのもどかしさが嘘かのように大楽勝したグレイトフルSの上がりが36秒5(自身の上がり35秒9)。続く日経新春杯でも目立つ脚をみせた(レース上がり37秒7、自身の上がり36秒7)ようにこの馬は上がりのかかる馬場でこそ輝く。脚質が後方すぎるキライはあるが、そこは名手デットーリがギリギリ勝負になる位置から運んでくれるだろう。
今の馬場で軸決め打ちは少しリスキーなところがあるのでこの3頭を中心に考えたい。
その次のグループとして評価したいのが、6番ユーキャンスマイルと12番タイセイトレイル。
6番ユーキャンスマイルは、前走上がり最速の4着も、先週も述べたように天皇賞(秋)は先行馬に苦しかった流れ。ダノンプレミアムとアエロリットを差せなかった以上、前走の結果だけで過度な期待はできないが、スローな流れを後方一気できる馬でもないので、この雨はこの馬にとっては恵みの雨となった。もっとも、いつもより前の位置につけていい結果が出るとは思えない(=ここも位置取りとしては後方からになりそう)だけに上三頭からは一つ下の評価とした。
△12番タイセイトレイルは、前走が先団から展開利を活かして粘りこむと思っていただけに、上がり33秒台を使って差してきたのは成長を感じる好内容であった。今年の2月の小倉開催に、6月の阪神開催と良にしては力の要る特殊な馬場で勝ってきていることから、今の馬場への適性の高さも見込めるだけに、一発に期待したい。
印上位3頭の馬連BOXとその3頭を中心にした3連複フォーメーションで勝負(1セット2500円)。
以下、印をつけなかった馬に簡単にコメントしたい。
ワグネリアン
この馬のベストな距離は1800m。良のスローペースの瞬発力勝負ならこの距離でもという気持ちがあったが、今の馬場では距離は持たない可能性が高いとみている。
ウインテンダネス
前走を見ても行き脚が鈍くなっており、前に行けない可能性のほうが高い。瞬発力勝負よりは分があると言っても、近走内容から推せない。
ムイトオブリガード
想定段階では穴馬はこの馬だろうとみていたが、日経新春杯や金鯱賞の走りから、今の馬場では評価を下げざるを得ない。状態面はすごくいいので、馬場が回復することを祈るばかり。
ダイワキャグニー
エプソムCの負け方をみると、今の馬場では推せない。
レイデオロ
近走は不甲斐ない結果が続いているが、オールカマーのコーナリングでもたついたのは昨年も同じで、上がり33秒台をマークできていることから力が衰え切ったと判断するのはまだ早いように思っている。ただしこの馬も東京良馬場限定で2400mがギリギリ大丈夫といった感じなので、タフな馬場では最後まで持たない気がしている。道悪適性についても、稍重の有馬記念で2着に入っているが、あれはルメール騎手が意図的に馬場の良いところを選んで走らせた面が大きく、力の要る馬場になった宝塚記念では伸びあぐねている。
ダンビュライト
消耗戦は得意なので、この馬場になって浮上していい一頭ではあるが、この馬に関しても少し距離が長い。
シュヴァルグラン
年を重ねていかんせんスピードが落ちている印象なので、時計のかかる馬場になったことは歓迎。ただ、もともと叩いて良くなるタイプで、追い切りもポリトラックに芝では推せない。
エタリオウ
この馬は一線級相手だとスピード不足の印象を受けるので(だから勝ちきれない)、時計がかかってくれることはプラス。ただ、これまでも先行するチャンスがあったにもかかわらずできなかった点をみると、位置取りが後ろ過ぎて追い込み届かずになる可能性は高い。
マカヒキ
この馬も年齢を重ねて、すっかり上がりのかかるレースでしか台頭できなくなってしまった。そう意味でこの馬にもチャンスが回ってきたのであるが、本質的にこの馬も距離は少し長いし、一昨年の秋の天皇賞でも差し届かなかったことを踏まえると、今回も馬券圏内までは難しいのではないだろうか。
ジナンボー
気性がまだ幼く、折り合い面でも課題を残す。ただ、外から被されるとムキになるだけに大外枠はかえって好枠で、ムーア騎手のことなので2〜3番手につけて意地でも折り合わせるはず。前々走に不良馬場で勝っていることも合わせる手を出しやすい一頭だが、個人的に正直そこまで強いと思っていないので無印評価にさせていただいた。