土曜の福島は、スローペースもあって前残りもあったが、例年よりは外の伸びがいい印象。ただ、同じ条件で行われた七夕賞ほどの外差し馬場ではないことには注意したい。

　展開だが、おそらく2番リリックドラマの単騎逃げ。当馬は過去5戦すべて逃げているが、前半3ハロンの平均が36秒台後半なのでペースは落ち着きそう。ただ捲れる人気馬がいるので、単純に前有利とはいかないか。

　本命は9番ステイフーリッシュ。ずっと言ってきているが、この馬は毎回自分の力だけ走っている。今回脅威になりうるのは55kgで出走する10番クレッシェンドラヴと実績最上位の12番ミッキースワローであるが、10番は最終追いの内容が今一つ、12番は初の58.5kgと付け入る隙はある。しかも2頭とも後方から進めると思われるので、落ち着いた流れになる以上、勝つためには捲る戦法をとるしかない。お互いがお互いをけん制して仕掛けが遅れればこの馬のチャンスは大きくなるし、仮に早めに捲ってきたとしても、京都新聞杯のときのように積極的なスパートをかけて外外を回らせれば凌ぎきれるとみている。中谷騎手の重賞初制覇はかなり近いところにある。

　対抗は5番レッドローゼス。前走の負けすぎな感は否めないが、調教は変わらず動いているし、OPクラスを勝った条件でもあるので、人気が落ちるであろうここは素直に狙う。福島民報杯では差す競馬をしているが、ここは先行想定をしている。前走の敗戦で騎手が弱気になっていなかったらいいのだが。

　12番ミッキースワローと10番クレッシェンドラヴはこの次の評価。

　△として押さえておきたいのが、6番デンコウアンジュ。55kgは前走で克服済み。福島牝馬Sでは捲りの展開をじっくり構えて2着馬に0秒4差をつける大楽勝。今回も人気どころが捲ってくれそうなので漁夫の利が期待できる。

　本命9番からの馬連と1着固定の3連単で勝負。今回の条件ではミッキースワローとクレッシェンドラヴの2頭がどちらもハマることはそこまで高くないと思っているので、そういう意味で3連単の配当はある程度期待できそうだ。

　14番アロハリリーは、個人的に昨年の秋華賞に間に合ったら面白いなと期待していた存在だったのだが、前走勝ったこともあってこのメンバーで54kgはやや見込まれた印象。それならば52kgのリリックドラマのほうが面白そうだが、ここまで人気になるなら(配信時点で8番人気12倍)少し買いづらい。

　3歳馬の4番アドマイヤジャスタだが、前走は久々にしてもクラスの壁を感じる走りであったし、すみれSをみても明らかなように小回りを捌く器用な脚もない。ここはバッサリが正解。アドマイヤラクティの下でもあるし、良くなるのはもっと先か。