◎エネイブル
凱旋門賞の舞台となるロンシャン競馬場は向正面で長い上り坂が続くため、距離延長に不安のある組は軽視し、逆に『距離短縮や英仏の2400M中心に好成績が目立つ馬』を中心に狙いたい。
血統的には日本に合わないサドラーズウェルズ系が活躍しているのは周知の事実であるが、案外馬券に絡んだ馬の1頭だけ拾えなかった…ということも多いようなので十分に注意が必要。
今回のメンバーは一見良さそうでもどうかな?という馬も人気しておりやや低調な印象。少頭数となったレースで日本馬上位入線の可能性もなくはない。多頭数に泣いたハープスター、ジャスタウェイ、ゴールドシップのチャレンジが今年だったらなあというのは個人的な感想である。
ただしエネイブルに関しては文句なしの本命。
この馬の実績や強さに関しては説明不要であとは史上初となる三連覇が可能か?という命題が課題ではあるが、それは可能と見る。忘れている人も多そうな事実としてエネイブルは『凱旋門賞とBCターフの連勝』という偉業を初めて達成した馬であり過去の常識は通用しない。
最近惜しくも3連覇を達成できなかったトレヴという牝馬がいたが、2年目の時点で凱旋門賞前に連敗、3年目はかなり弱いメンバー相手に前哨戦を使って連勝しながらの本番と落ち目を感じ取れた。連勝続きで前走もマジカルを突き放したエネイブルはトレヴよりも強く、日本馬の活躍も楽しみではあるが、私たちは歴代最高クラスの名馬をリアルタイムで目の当たりにできることも楽しみの1つと言えるのではないだろうか。
あとは相手選びだが、私が特に狙いたい馬は以下の2頭。
1頭目は〇ヴァルトガイスト
ロンシャンの2400M中心に実績あるガリレオ産駒で、4着だった昨年よりメンバー構成が楽になったことを考えれば着順を上げてくる可能性は非常に高い。
2頭目は▲ジャパン
同じくガリレオ産駒で、2400Mにも実績あり、斤量有利な3歳勢と2番人気の評価に申し分なし。オブライエン厩舎がムーア騎手をマジカルではなくこちらに配してきたのもポイント高いが、勝ち切るにはアンソニーヴァンダイクの出走も必要だったのでは?と思っている。
また今回は人気になりそうで馬券に組み込まなかった他の外国馬たちの理由も列挙する。
マジカル(△)
エネイブルの2着が何回もあるので馬連等の馬券に組み込みたかったが鞍上がD.オブライエン騎手。この騎手を大レースで配する時は捨て駒にすることやワケありなことが多く、今回マジカルは出走を迷っていたくらいなので体調万全ではないのでは?との見立て。ただし馬の能力だけで見れば2番手くらいに評価したい馬。
ソットサス(無印)
エネイブルを逆転できる第一候補と見ていたが血統が凱旋門賞向きではない。父シユーニはあまり知られていない種牡馬であるが自身マイル向きの馬で、その父ピヴォタルも短距離向きの馬。最近日本でも調教まずまず動いてデビューしたサトノジヴェルニーという馬がいたが距離長くて敗退した印象。フランスダービー馬で前哨戦のニエル賞も勝っているとはいえメンバー強化の今回は怪しい。
ガイヤース(無印)
前走バーデン大賞を圧勝し話題になっているがこの馬の父はドバウィ。ドバウィ産駒の外国馬といえばアルカジーム等思いつくが、そのアルカジームは中距離では圧倒的な力を発揮するも凱旋門賞では着外と振るわなかった。ニューベイの3着はあるも基本的にロンシャン2400Mでは不安となる種牡馬
なお、日本馬については欧州血統色の強いフィエールマンを1番手として評価する。
最後に今回の買い目だが、本命から流した馬連2点と三連単2点の勝負でいきます。前回の愛チャンピオンS同様に注目の海外レースを何とか的中させたい!