Sペース想定：外枠有利・先行有利

◎8.ジェンマ
ジェンマは未勝利勝ちのL4が49.9秒で、L2が12.0-12.2。優秀なラップで逃げ切りました。
やたらと人気になりにくい馬で、昇級戦は10番人気。本命を打ちましたが、強力な3歳馬が多すぎて5着が精一杯。とはいえ、1.35.9は重馬場とはいえ優秀で、1勝クラスで上位の力は備えているはずです。
4走前は外からスムーズに位置を押し上げていきましたが、残り200ｍで失速。1000ｍ通過60.7秒とペースが速く、L2も13.4-13.8と失速した消耗戦。タフなレースになりすぎたか。
ここ3戦はあまりにも期待外れな大敗ですが、5着に好走した東京ダート1600ｍに戻って巻き返す可能性も。
最近、あまりスタートが良くないのは不安ですが、田辺裕信騎手に乗り替わることにも期待して。陣営は「放牧の効果で活気がある。鞍上強化だし、まともに走れば現級でも足りると思う」と強気です。

○16.トクシージェネラル
前走はスタート直後に落馬。前走時、陣営は「成長を感じるし、稽古も動けている。ただ、長期休養と昇級戦でどんなものか」という話。パドックを見る限りでは、馬体はスッキリとしていました。
前々走は1000ｍ通過63.8秒のSペースを先行。L4は49.6秒、L2は12.4-12.2の加速＆余力ラップでまとめて押し切りました。この時から一気にパフォーマンスを上げた印象です。
凍結防止剤の影響で先行有利になるはず。外枠から先行できる脚質はプラス。520キロ超えの馬格があるのもプラスです。

▲9.チザルピーノ
3走前から去勢。これで馬が変わりました。
その3走前は800ｍ通過47.0秒とまずまず流れた中、インの好位を追走。馬群の中で追い出しをかなり待たされましたが、インに進路を確保するとよく伸びて2着。展開不利で2着に来たのだから能力は高い。相手も決して弱くはありませんでした。
中山ダート1800ｍでのここ2戦はともに速めのペースを先行。しぶとく粘っています。

他の人気想定馬。
5.ラッキーヤース：これまでに高いパフォーマンスはゼロ。前走は溜めてよく伸びてきましたが、今回、凍結防止剤の影響で容易に差しが利くかどうか。470キロで、馬格が特別ある方でもありません。
11.クレイヴィンオナー：出遅れ癖のある馬。4走前にジェンマに先着しています。当時はほぼ五分に出て後方待機。800ｍ通過47.0秒とまずまず流れたことや、道悪で差しの利きやすい馬場になったことも味方して差してきました。陣営は「中山は合わないようです」と述べており、ここ2戦は参考外でも。3走前は出遅れ。位置を取りに行ったことで末が鈍ったように思います。陣営は「今回はジョッキーと相談してメリハリをつける競馬がしたいですね」と述べており、思い切って後方待機策か。通常の道悪なら差しが利きやすくなりますが、凍結防止剤が混じっていて差し脚が削がれるはずで。
12.マスグラバイト：こちらも出遅れ癖のある馬。3走前からセン馬に。その3走前はチークピーシズ着用で逃げましたが、早々に手応えを失ってタイムオーバー負けでした。去勢明け2戦目は再ブリンカー着用で挑みました。3走前で減らした馬体は戻り、これまでにない待機策。スタート微妙で後方から。800ｍ通過は48.4秒のSペース。先行馬有利の流れの中、上がり最速の35.7秒で3着に食い込む大健闘。1.37.7の走破時計も1勝クラス上位の水準で、去勢効果が出たのでしょう。本命を打った前走は出遅れ。インをロスなく回ってきましたが、直線は馬群に包まれて抜け出しにくくなりました。最後に伸びて3着確保。この時に2着のチザルピーノも追い出しを待たされていたので、今回は先行できるチザルピーノの方を評価します。逃げてタイムオーバーになったので、出していくようなことはまずないでしょう。控えて届かないと見て。

L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています（Lはラストの「L」になります）。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。