良馬場なら○ヒシアマンの本命に迷いはなかったが(雨馬場が特段悪いわけではない)、それを上回る魅力を感じる存在に浮上したのが◎マイネルチケット。ほかにも道悪をこなしてきた有力馬はいるが、東京1400ｍの雨馬場適性はこの馬が一番とみる。
　母のエントリーチケットは新馬戦を除く5勝が1400m以下。ピッチ走法で道悪巧者が多いマツチダゴッホ産駒らしく、雨馬場での好走歴も多かった。◎はこの特徴をしっかりと受け継いでおり、前走サウジアラビアRCの出脚＆気合の見せ方、フットワークはいかにも今回の設定が合いそうな雰囲気を醸し出していた。新潟での新馬戦(芝1600ｍ)2着にしても、勝ち馬はアイビーSを連勝した良血マスカレードボール。外枠から外々を回って迫る脚を見せていた。やや地味キャラにも映るが全く底が割れておらず、ここも勝ち負け必至との感触だ。
　○ヒシアマンが大本線。新馬戦の勝ち馬アルテヴェローチェはサウジアラビアRCを豪快にV。これとレースの中身は五分で、楽勝の2戦目は明らかにフットワークが良くなっていた。熱発でのローテ変更はあったが、その後の過程は順調。懸念点を追求する堀厩舎のジャッジも信頼できる。
　不気味なのが▲パンジャタワー。デビュー戦は出遅れて序盤は最後方のタイミングも。そこから力み気味に押し上げての外先行。粗い競馬で押し切った内容は着差以上に強く、調教の動き、タイムの出方も上級。素材は引けを取らない。小倉2歳S組では2着クラスペディアに妙味。直線序盤の加速で遅れて、ゴール前ではエイシンワンドを上回る脚勢。1400mなら逆転していい。