中京11RローズS(B)
[印]
◎2クイーンズウォーク
〇15レガレイラ
▲14サフィラ
△1,4,8,11
≪買い目≫
単勝◎ 36%
複勝◎ 24%
馬単裏表◎⇔〇 10%(2点)
馬連◎→▲△△△△ 2%(5点)
ワイド◎→▲△△△△ 2%(5点)
[見解]
ローズSは「春の実績馬vs夏の上がり馬」という構図で行われるわけですが、そのどちらから狙うべきなのかと言えば、単純に春の実績馬のレベルが高い年の場合にはその牙城を崩すのは容易ではありませんので前者を重視して、逆に春の実績馬のレベルが低い年の場合には夏の上がり馬の台頭余地が見込まれますので後者を重視するのが正解です。
今年の場合には、春に行われた3歳牝馬G1レースの桜花賞とオークスが共に、レベルの高さの担保となる日本競馬を牽引するノーザンF系の馬ばかりが上位入線を果たすという決着でしたので、今回のローズSではそのレベルの高い春の実績馬を重視すべきと考えます。
ただし、3歳春という馬が未完成の段階での過酷な距離2400mのオークスも含めた一連のG1レースでの激闘を経てきた牝馬にはそのダメージも大きく残るものですし、それに加えて馬にとっても厳しい暑さの時季を乗り越えて万全の態勢で3歳秋初戦を迎えるというのは、決して容易なことではありません。実際に3歳春までの活躍振りが嘘のように3歳秋以降に活躍できなくなる3歳牝馬というのも毎年一定数存在しています。
それを見極める判断材料としても、育成力の面でも日本一なのは間違いないノーザンF系の馬であるのか、ノーザンF系の馬ではないのかというのが重要なポイントとなります。
実際に17年以降のローズSで実質的に春の実績馬と見なせる前走オークス組は計30頭いましたが、その中で3着内に好走した8頭中6頭はノーザンF生産馬で、逆に4着以下に凡走した22頭中20頭は非ノーザンF生産馬でした。また、上位1~5番人気馬という切り取り方でも、ノーザンF生産馬は16頭中9頭好走と好成績なのに対して、それ以外は19頭中3頭好走とあまりに低調な成績となっています。
(※例外の好走馬3頭中2頭と角居厩舎と中内田厩舎所属馬というトップ厩舎の所属馬でした)
先週の重賞レースでも、紫苑SではノーザンF系の春の実績馬のワンツースリーという決着で、ダービー卿CTでも同じくのアスコリピチェーノが勝利した一方で、非ノーザンF系のコラソンビートはまさかの大敗を喫しました。
今週のローズSでもノーザンF系の春の実績馬を最重視します。それに当てはまるのはクイーンズウォーク・サフィラ・レガレイラの3頭ですが、その中から枠順(近2年の中京芝重賞21レース中16レースで好走馬が出ている1~2番ゲート)と騎手(トライアルレースで鬼の強さを発揮する川田騎手)と血統(成長力あるキズナ産駒)の全ての面で条件が揃うクイーンズウォークを本命馬とします。
対抗レガレイラ&3番手サフィラ
レガレイラの父スワーヴリチャードの家系は基本的に仕上がり早の傾向で、実際にスワーヴリチャードの近親という括りでは2〜3歳戦は単複回収率約150%(特に新馬戦では複勝率64%で単複回収率300%超)というのが非常に特徴的な数字となっています。
そしてそれは種牡馬となったスワーヴリチャードについても同様で、これまでの早期重賞好走馬はパワーホールやコラソンビートなど全て先細り感ある戦績となってしまっています。
実績断然のレガレイラですがその成長力の懸念で本命馬はクイーンズウォークに方に譲りました。
サフィラは晩成傾向かつスンナリが理想で外枠向きのサロミナ産駒。
3歳春は馬体減や成長力の乏しさで尻すぼみとなりましたが、ローズS2着から有馬記念2着まで駆け上がった姉サラキアみたくこのタイミングで上昇もあり得る一頭と見ます。
本命クイーンズウォーク&穴馬ラビットアイ
G2レース(G1ステップレース)を得意とする騎手としては、近年のG2リーディング1位の川田騎手と3位の横山典騎手が筆頭格として挙げられます。
1位川田騎手は勝利数・勝率・連対率・複勝率の全ての項目で同期間内のG1レース成績の1.5倍程の高い数字をマークし、横山典騎手はG2レースでだけここまで上位の数字をマークしています。
川田騎手は地力先行型の騎乗パターンを得意とする騎手で、G2レース(G1ステップレース)だからと言って次にお釣りを残すというよりも、実直に目の前のレースで全力を出し切らせるシーンが非常に目立ちます。
G2レース(G1ステップレース)では次にお釣りを残そうとするトップジョッキーが多くいる中で、川田騎手の目の前のレースの勝利にこだわっていく姿勢は、やはり大きなアドバンテージとなり高勝率に繋がっているというわけです。
横山典騎手からは一般的なGI至上主義とは一線を画す馬優先主義の騎乗理念がうかがえます。
最近だと京都新聞杯5番人気2着ウエストナウや日経賞5番人気4着マテンロウレオでの騎乗例が典型ですが、ライバル勢は次へのお釣りを頭の片隅に置いて騎乗する中で、世俗に縛られずに「誰の目を気にするでもなく」馬本位の騎乗が自ずとできてしまう横山典騎手の積極戦法や奇襲戦法が嵌まるシーンが非常に目立ちます。
実際にG2レースでは18年以降の89レース中32レースという高頻度で道中3番手以内の積極策となっています。
その川田騎手が乗るクイーンズウォークはG2レースでいきなり勝負してくると見て本命馬に、そして横山典騎手が乗るラビットアイについては穴馬として押さえます。
あとは今の中京芝重賞レースの特注1番枠を引いたカニキュル、牝馬の中距離重賞レースの特注血統のハービンジャー産駒のチェレスタ、友道厩舎の勝負調教に当てはまり伸びしろ秘めるフレミングフープまで印を回します。