◎4.ナイトインロンドン
中京芝2200ｍの多頭数はJRA屈指の差しの決まりやすいコース。逃げ先行馬も多めで、ここは差せる馬から。
3歳時に3連勝した馬ですが、いずれも速いラップをほぼ踏まないレースでの勝利だったので、3勝クラスでは苦戦するだろうと考えていました。上がりも34秒台までしか使えていませんでした。
ところが、3走前の六社Sではスローペースの中、最後方で脚を溜めたとはいえ、上がり33.0秒をマーク。そろそろ3勝クラスでもやれるなと感じていました。
続く目黒記念は超スローペースで途中から動く競馬に。その分、失速しましたが、ここも上がり34.0秒は使っており、11着とはいえ勝ち馬とは0.6秒差とさほど負けていませんでした。
前走・日本海Sは5F通過61.9秒ならまずまずの流れ。最後方で脚を溜めて、最後は最速上がりの33.5秒で2着に浮上しました。L2は11.3-11.1の加速＆余力ラップで、勝ったヘデントールは菊花賞候補。本馬も終い11秒台前半でまとめており、地力が強化していると見て良いでしょう。
金曜の中京のクッション値は9.8と高いですが、3.4角はインが荒れています。クッション値が高いことからある程度の時計が出そうですが、今なら対応できるはず。後方で脚を溜めて、外に出していけば間に合うはずで。

○5.ミタマ
前走は超高速馬場の中京芝2000ｍ。1番枠で終始ロスなく乗れました。恵まれての勝利だと考えていますが、勝ち時計の1.58.6は、同日3勝クラスの1.58.7よりも速い時計です。3勝クラスに出ていたワイドエンペラーの走破時計が1.59.2で、上がりは35.5秒。ミタマは上がり34.6秒でまとめているだけに、ワイドエンペラーより上と見るのが妥当でしょう。
また、ミタマは前走よりも3キロ軽い53キロで出走できますが、ワイドエンペラーは前走と同じ57キロを背負います。この点もワイドエンペラー比較で有利。
距離も問題なく、中京を得意としている松山弘平騎手の継続騎乗も心強いところで。

▲16.ルシフェル
3歳牝馬で52キロと恵まれた斤量で出走できます。
3走前の萩SはL2が11.0-11.5の余力ラップで、これを差し切り勝ち。
続く阪神JFは16番枠を嫌いました。実際、外目を回されながらも6着まで追い込んできており、評価できる6着。今年の3歳牝馬クラシック路線はハイレベルなので、3勝クラスでもハンデ戦なら突破しても不思議ありません。
前走・毎日杯は出遅れて中団から。伸びを欠きましたが、道悪が響いたのかもしれません。
今回、外枠なので控える競馬をしてくれるでしょう。
陣営は「春はオークスを目指していましたが、歩様が悪くなったことで放牧へ。体がしっかりとして帰厩。戻ったあとは追う毎に上向いていますよ」と前向きです。
外の方が伸びる馬場のはずで、上手く脚を溜めれば。

他。
3.ケイアイサンデラ：差しの利きやすいコースで徹底逃げ馬は買いにくくて。前走・目黒記念はスローの大逃げを打てたというのに、後続を引き付けてしまい、3F戦に。完全にレースメイクを間違いました。ハイペース耐性の高い馬なので飛ばした方がベター。そういう競馬をしたとしても、このコースでは逃げ馬は厳しそうで。
12.ワイドエンペラー：前走は大逃げがあり、5F通過59.4秒のハイペースでしたが、後続はさほど速くなかったはず。上がり35.5秒で1.59.2で走破しましたが、これは上がり・走破時計ともに同日のミタマに劣ります。57キロも背負わされました。今回、ミタマに劣ると考えている以上、買う価値は低くて。
15.シェイクユアハート：基本的に先行馬ですが、前走は乗り替わった秋山稔樹騎手が控える競馬を選択。「もう少し掛かるかと思っていましたが、その分、慎重に進めて、位置が後ろに。イメージ通りの競馬はできました」と述べていました。5F通過60.2秒とペースが流れたので、控える競馬がハマったという印象。当時の小倉が上がりの掛かる馬場だったことも味方しました。
前々走は出負けからリカバリーして好位へ。インでロスなく立ち回っての3着。前有利の展開の中、出遅れたショウナンアデイブに交わされたのは印象が悪くて。今回は古川吉洋騎手に手戻りで先行させてくる可能性が高い。実際、速い上がりを使えないタイプで。今回は差し馬に捕まると考えて見送ります。

L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています（Lはラストの「L」になります）。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。