小倉芝は3.4コーナーこそ悪化していますが、直線はそこまで悪くありません。4コーナーでは「外差しが決まるな」と感じるレースでも先行馬が残ることが多く、先週から加速ラップ・持続ラップが多いのも直線でもうひと伸びできることを示しています。外枠の先行馬が有利な印象を受けていますが、ここは3歳馬2頭が強く、三連単でフォーメーションを組みます。

◎3.オオナミコナミ
オオナミコナミの前走は、開幕2週目で内枠先行有利になっていた小倉。忘れな草賞で終始力んで、5F通過58.1秒の超ハイペースを演出してしまった点を嫌いましたが、控える競馬をすることで対策を講じてきました。外枠だったのも位置を取れなかった要因でしょうが、元から控える作戦だったようです。
インをタイトに回り、内をすくって2着に浮上しました。
小倉芝1800ｍは未勝利勝ちの舞台で、当時、2着に下したハイディージェンはすでに1勝クラスを突破しています。
新馬戦はL2が12.0-11.5の加速ラップになったミエスペランサ戦でハナ差の2着。内枠から先行して惜しい競馬でした。ミエスペランサは2勝クラスでも2着しており、3着ランスオブクイーンはオークスで5着に大健闘しました。
タフな馬場は得意で、勝つ確率がテーオーダグラスよりも高いと考えて本命を打ちます。

○10.テーオーダグラス
テーオーダグラスの前走はL5が58.1秒の余力ラップ戦。内枠からジワッと先行すると直線は外に出しました。内をすくった勝ち馬に負けましたが、勝ったフォーチュンタイムは既走馬相手の初戦を超好ラップで勝利した実力馬でした。テーオーダグラスは一旦は馬群に沈みそうでしたが、最後に盛り返して0.2秒差2着。勝ち馬との差を最後はまた詰めていました。1.33.1の走破時計も優秀です。
前々走はL2が11.2-11.2の余力ラップ戦で、勝ったサロニコスに切れ負けしたかなという内容でした。鞍上が「ワンペースなので切れる馬にどうしてもやられてしまう」と述べていました。そのため、時計がやや掛かってきている小倉芝はプラスでしょう。決め手のなさを補えます。
3走前・あずさ賞はラップが破格で、勝ち時計1.58.0も3歳戦だということを考えれば、異常な程の好時計です。L2が11.4-11.0の加速ラップになっては厳しいと言えるでしょう。それ以前に2000ｍは少しギリギリなのかもしれません。
陣営は以前から「瞬発力より、長く脚を使えることが身上」だと述べていたので、今の小倉でパフォーマンスはアップするはずで。
オオナミコナミと差はないでしょうが、勝つ確率という点でこちらを対抗にしました。

▲9.キタサンダムール
前走で本命を打ったキタサンダムール。
その前走は行く馬が揃っていたので、自然と控える形になることを期待していました。しかし、最内枠から押して位置を取る競馬に。5F通過58.1秒のハイペースで、上位はほぼ差し馬が独占した中での3着は強い内容です。
5走前を高く評価しており、12番枠から道中、外目を回されましたが、0.2秒差の3着まで追い込んできました。4着フェイトまでは1勝クラスを突破しており、走破時計の1.33.9も1勝クラスとしては上。
新馬戦は今見ると超豪華メンバーが揃っていました。勝ったイトカワサクラは2勝クラス在籍。国分寺特別は出遅れる不利がありながら上がり最速で差を詰めてきただけに、2勝クラスはすぐ突破できる馬です。3着ラケマーダはエプソムCに出走。5着スイープアワーズは2勝クラス上位の馬で、6着サクセスアイも1勝クラスを突破しています。このメンバーで2着は評価。
やや決め手に欠けるので、2.3着候補として最上位評価。

△8.ブルーウィン
前走は小倉の開幕週開幕日で前が止まらないという騎手心理が働いたのか、5F通過59.1秒のハイペースに。先行馬不利で、上位には差し馬が台頭しました。そんな中、先行馬として最先着は評価できる内容。3着ガルムキャットは出遅れて序盤に全く追走しなかったことで展開が向いています。今回、ガルムキャットには先着できるはず。
こちらも2.3着候補として。

☆11.レッドテンペスト
ピンかパーだと思いますが、差し馬からは本馬を抜てきします。
元々、未勝利時代はかなり骨っぽい馬相手に2着を続けていた馬。
2着だった時の勝ち馬はアルジーヌ（オープン在籍）、アルナージェイン（2勝クラス在籍）、ルクスドヌーヴ（2勝クラス在籍）です。4戦目は相手関係がかなり楽になって完勝。
1勝クラスも突破だと思っていましたが、その後は1400ｍを中心に使って結果が出ず、前々走は1200ｍに短縮して上がり最速をマークしました。前走がサッパリで、鞍上は「1200メートルは忙しい」と述べていたそうです。
ローテミスだった可能性があり、本馬だけは頭まで突き抜ける可能性を視野に入れて購入します。

他。
4.ルトゥール：前走の未勝利戦は5F通過61.6秒のスロー。やや出負けしましたが、押して2番手から。直線は逃げ馬を交わしただけで、時計・ラップに特筆すべき点はありません。逃げたフェスティヴカレンは15番人気293倍での大激走でしたが、それ以前もそれ以降も全く勝負になっておらず、本馬も展開に恵まれたと言えるでしょう。既走馬相手の初戦はL2が11.8-11.4の加速＆余力ラップになったハワイアンティアレ戦で5着でしたが、上がりで上位3頭よりも0.3秒見劣っており、0.7秒差の5着。今回はまだ3戦目で上積みはありそうですが、過剰人気の3歳馬だという見立て。

L2は後半2F・ラスト2Fを意味しています（Lはラストの「L」になります）。2Fまとめて24.0秒などと記すこともあれば、12.0-12.0のように1F毎に記す場合もあります。L5やL4も同様です。