<予想>
◎:ミッキーファイト
2歳12月に古馬3勝クラスレベルの好内容
○:ラムジェット
追走は楽になるが砂被りに課題あり
▲:カゼノランナー
好位外でも力を出せれば
△:ハーバーライト
京都1900mに戻ってペースが流れたら
☆:サトノエピック
前走は収穫の多いレース内容
<展開>
前走で逃げて勝ったのが、ムルソー、カゼノランナー、ピュアキアン。前走で2番手で走っていたのがスナークラファエロ、ゼンダンスカイ、クロドラバール。一番逃げたいのは、ムルソー。でも、テンの脚があまり速くないので、前走のように出ムチを入れてハナを取り切れるかでペースが変わる。
想定としては、キックバックを嫌がるスナークラファエロの小沢騎手ができればハナという出し方。ゼンダンスカイは2番手でいいが、外から出してくるので抵抗。クロドラバールも2番手を取りに行く。
その外からカゼノランナー、ピュアキアンも前へ。ムルソーはこの2頭にすぐに被されそうで、外に切り替えて前に行くかは川田騎手次第。1頭抜群のスタートですんなりハナを取ったりしないと、この6頭の位置取り争いは1コーナーまで長引きそう。やや速め〜ハイペースを想定。
<予想詳細>
本命は、ミッキーファイト
前走の2歳1勝クラス(中山1800m)は、新馬戦と同じように出遅れ。8枠だったので、じわっと位置を取りに行って好位外の3番手で追走。逃げ馬のペースについて行って、直線に入ってすぐに2番手。そこから粘る逃げ馬を交わして、差を広げながら5馬身差の完勝。
倒した2着馬は、後に雲取賞を勝つブルーサン。この時のブルーサンも2歳12月としたらいい時計で走っている(3着馬には4馬身差)。それを上回る古馬3勝クラスレベルの好時計で走ったのには驚いた。
新馬戦で素質の片鱗(2着馬が物見をしたのはあるが、水の浮く不良馬場で普通は届かないところから差し切り)を見せていたが、2戦目で大きくパフォーマンスを上げて、まだ伸びしろを感じるレースだった。
今回は、普通に走れば結果は付いてくると考えている。
前走のパフォーマンスで勝てていいし、2歳12月から3歳4月の期間は成長でパフォーマンスが上がる時期。展開的にも、差す競馬もできるのでペースが速くなっても対応できる。まだ緩さがあるので出遅れるが、能力でカバーできている。
前走後は「雲取賞かヒヤシンスS」の予定だったが、ユニコーンSに替わっていることは問題ないと考えている(1月下旬から乗り込まれていたが2月初旬に再放牧)。これは、故障ではなく、時計が明らかに出ていなかったので調子の問題での再放牧。
戻ってきてからは、前走時以上の時計を出して、2週前に美浦ウッドで自己ベストをマーク。最終追い切りも前走と全く同じ時計を出している。輸送さえ問題なければ、普通に走れる状態で出てくるはず。
まだ、完成されていないのに高いレベルの走りをしている。ここで結果を出して、東京ダービーも狙えると考えているので期待する。
対抗は、ラムジェット
前走のヒヤシンスS(東京1600m)は、最内枠から出たなりで最後方に下げて外に切り替えて後方2番手で追走。ずっと促しながらの追走で、直線で外に出してスピードに乗ると最後まで長くいい脚を使って3馬身差で勝利。
11頭立てで一団で進んでいたが、ペースはハイペース。残り800mのところでムチが入るくらいに追走が忙しそうだったが、直線で前の馬の脚が鈍りだしたら一気に差し切り。長くいい脚が使える持続力を見せた。
時計的にも、(今年はレースレベルが低めだったが)当日のフェブラリーS6着になれる好時計。現状で古馬OP特別レベルの走りができている。
今回は、京都1900mに対応できるかが課題。
5戦走っているが、ワンターンの1400〜1600m。道中で促しながらの追走を見ると、距離を伸ばして追走が楽になるのは歓迎。でも、1900mで同じように長くいい脚を使えるかは未知の不安。
あと、砂を被ると前進気勢が弱くなるので、早めに外に出せるかも課題。
前走は少頭数の東京1600mだったので、出たなりで下げて外に切り替える選択をしたが、1周コースの1900mで下げて外に出すと距離不安が増す。位置を取りに行って中団外くらいが取れたらいいが、外から被されて馬群の中になってしまうと苦しい状況になる(オキザリス賞では、モレイラ騎手が内に突っ込んで自滅している)。
外に出すことを考えたら、展開面でペースが速くなって縦長になってくれたらバラけるので力を出し切りやすくなる。その点で、想定するペースになれば砂を被ることを避けることにはプラスになる。
能力であっさり勝ち切っても驚かないが、1周コースの1900mで砂を被るのに不安がある内枠だと対抗評価まで。
単穴は、カゼノランナー
前走の3歳未勝利(中京1900m)は、出脚が速くてスピードの違いでハナへ。1コーナーに入ってペースを落として、向正面に入って2番手の馬が動いてきたので少しペースアップ。楽な手応えで直線に入って、1番人気の馬が追いかけてきたが差を広げて6馬身差の完勝。
やや時計の出る良馬場だったが、かなりの好時計。2着馬と6馬身差だが、3着馬はそこから2.2秒も後ろ。同日の同条件だった2勝クラスも逃げ馬が勝ったのだが、その勝ち時計より0.4秒速かった(この2勝クラスを勝った馬は、次走3勝クラスで0.2秒差2着に好走)。この好時計でも、まだ遊びながら、終始フワフワしていたようなので能力は高い。
今回は、逃げない競馬でパフォーマンスを落とさずに走れるかが課題。
砂を被りにくい外枠に入れたのは歓迎だが、怖がりの面があると陣営のコメントが出ている。砂を被らない好位外でも、力を出し切れるのか不安がある。
展開的にも前にいると厳しくなりそうだが、ハナが取れたり、好位外でも力を出し切れたら、ダート2戦目の慣れでの良化もあって上位評価馬と互角の走りができていい。
4番手は、ハーバーライト
前走の伏竜S(中山1800m)は、出遅れて最後方から追走。前半遅い入りで、残り1000mから徐々にペースアップ。11頭立てなのに3コーナーに5頭並走で入るくらいの一団で、3〜4コーナーはその一団の外。直線に入るところでさらに外へ。そこからいい脚で伸びてきたが0.5秒差6着。
前半遅い入りからのロングスパート戦でテーオーパスワードが、好位勢を潰して後方にいた馬が2着、3着。でも、この2頭はコーナーでなるべく内を走らせていた2頭。ハーバーライトは後方にいたが、外を走るロスが大きすぎたレースだった。
今回は、結果を出している京都1900mに戻って、ペースが流れてくれそうなのが魅力。
京都1900mは、未勝利、1勝クラスを勝った舞台。1勝クラスを勝ったレースでは、平均ペースを3〜4コーナーで馬群の中から位置を上げて、最後まで長く脚を使って好内容で勝っている。
上位評価の3頭との能力評価では見劣るが、ペースが流れる京都1900mはベスト。力を出せない馬がいると馬券圏内争いに加わってきていい。
5番手は、サトノエピック
前走の3歳1勝クラス(中山1800m)は、押していたが周りが速くて好位勢のすぐ後ろで追走。3コーナーに入って2列目に上がったが、前が4頭並走。少し待っていたら外から前に行く馬がいて、動けない位置で直線へ。直線に入ってから追い出して、前のバラけたところから伸びて差し切り勝ち。
2走前の初ダートは、東京2100mをスローペースで逃げて、上がり3F勝負で押し切っていた(ラスト3F12.3 - 12.2 - 12.4)。ラスト1Fの減速が小さかったので伸びしろがありそうだとは思っていたが、中山1800mの持続力の問われる平均ペースで勝利。それも好位馬群の中の揉まれる位置で、仕掛けも遅れていた。着差以上の完勝だった。
揉まれても問題なく、ペース対応への柔軟性を見せて、パフォーマンスを上げたのにまだ伸びしろを感じる内容。収穫の多いレースだった。
今回は、距離延長と広いコース替わりは歓迎。
揉まれる位置が問題なく、差す競馬もできるのは強み。輸送は課題で相手も揃っているが、上位評価馬の走り次第で馬券圏内争いに加われていい走りをしている。相手に入れておきたい。
もう1頭買うならムルソーだが、逃げられない場合の不安が大きい。自身のコラムで『逃げるという手段は「最後の選択」』と言っている川田騎手が、ガンガン押してムチまで入れてハナを取りに行った馬。チークピーシーズを付けていて、気性面で幼さが残っている不安が大きいことが分かる。
ハナを取れたら多少きつい流れでも好走できるかもしれないが、ハナを取るのも難しい相手。能力と伸びしろを感じるが、人気でもあるので割り切って押さえない選択をした。
※以下は、買わない馬の評価。
スナークラファエロ
前走の3歳1勝クラス(中京1800m)は、内枠から出して外からハナを主張してきた馬を前に行かせて、外に出して2番手で追走。2番手を取って折り合いを欠いて、逃げ馬に並びかけたのでペースが流れる展開。2頭で後続を少し離して3コーナーに入って、直線に入るところで先頭。
直線で内にもたれていたがしぶとく粘って2.1/2馬身差で勝利。
1kg減量がある騎手が乗っていたが、それを差し引いても好時計。能力は感じるのだが、課題が多いところが問題。前走は上手く外に出せたが、2走前の初ダートで砂を被るのを嫌がって前進気勢が弱くなると小ろが出ていた。
あと、前走は折り合いに苦労していて、内にもたれるところも出ていた。今回は、最内に入ったことで砂を被るのを避けるにはハナを取らないと避けるのが難しい。出して行ったら展開がきつく、引いたら砂を被ってしまう。さらに相手強化。外枠から楽に前に行ける相手の時に買いたい(2勝クラスは楽に勝てる)。
ノットイナフ
前走の伏竜S(中山1800m)は、かなり押してムチも入れていたが、後方集団で追走。ペースが落ちた1〜2コーナーで外から位置を上げて、2コーナーでもムチが入って向正面へ。3〜4コーナーで4頭分外を走っていたので少し遅れて、直線では少し外にもたれながらで0.5秒差7着。
砂を被るのが苦手なので、前半はなんとか避けようとしていた。向正面で外に出したが外追走ではきつかった。極端な内枠に入ってしまって、相手強化では厳しい。
マルチャレアル
前走の3歳1勝クラス(京都1800m)は、外枠からじわっと出して好位外の4番手で追走。コーナーに入ってのペースダウンで折り合いを欠いていたので、向正面に入ってすぐに外から進出。先頭まで出て3コーナーに入って、直線でもしぶとく粘って2馬身差で勝利。
休み明けで成長を感じる時計だったが、レース内容は課題が残った。相手がかなり強くなるので、成長力に期待するしかない。成長するなら血統的にもう少し先と思うので、今後の成長には注目(半姉マルシュロレーヌは4歳夏に急成長、半兄バーデンヴァイラーは3歳夏に急成長)。
サンライズソレイユ
前走の伏竜S(中山1800m)は、好位馬群の中で追走。4コーナーで徐々に遅れだして、直線後半で盛り返したが0.4秒差5着。トップスピードの速さはそこまでないので、ペースが流れるのは歓迎。ただ、現状のパフォーマンスは見劣るので短期間での成長がないと厳しい。半姉にカレンブーケドールがいる良血なので、今後の成長に期待。
ゼンダンスカイ
7戦目の手薄な未勝利戦で逃げ切り勝ちをして、昇級して2番手から2着に好走。前でスムーズに走ってパフォーマンスを上げている。ここは前に行けたとしても厳しい流れが想定されて、相手強化するので厳しい。
ラオラシオン
前走の伏竜S(中山1800m)は、大外からじわっと出して中団の外で追走。1コーナーに入って砂を被って首を上げたので、2コーナーから徐々に位置を上げて砂を被らない外の4番手へ。3〜4コーナーで3頭分外から先頭に並びかけて直線へ。直線で一旦2番手に上がったが2頭に差されて0.3秒差4着。勝ちに行くレースをしたが、外を走るロスが大きくて、勝ち馬も強かった。
砂を被るのを気にするようだと、今回の相手だとまた外追走のロスが大きくなる可能性がある。ペースが流れて縦長ならロスが小さくなるが、いいメンバーが揃ったので好走するにはパフォーマンスをさらに上げる必要がある。前走で3番手評価にしていていい馬なのだが、順番をつけると消す判断になる。
エイカイソウル
前走の3歳1勝クラス(阪神1800m)は、中団やや前の外で追走。4コーナーで5頭分外を走るロスがあったが、直線でしっかり伸びてクロドラバールと1着同着。勝ち切ったことは評価できるが、レース内容は2走前のブルーサンの0.3秒差3着の方が良かった。ここは相手が揃っているので厳しい。
クロドラバール
前走の3歳1勝クラス(阪神1800m)は、出脚が速くてほぼ出たなりで2番手を取って追走。4コーナーで先頭に並びかけて、直線に入ってすぐに先頭。坂に入って脚が鈍ったがエイカイソウルと1着同着。この馬としては完璧なレースをしていた。今回は、かなり相手が強くなって、理想の位置(ハナか2番手)を取るのも難しいので消し。
ムルソー
前走の3歳1勝クラス(阪神1800m)は、ガンガン押してムチまで入れて、なんとは被されずにハナへ。ハナを取り切ってペースを落として、3コーナーから徐々にペースアップ。4コーナーで後続との差を少し広げて、直線でさらに差を広げて8馬身差の完勝。京都1900mの未勝利戦で、2.3秒差の大楽勝をしていたのでハナが取れたらこうなるという結果。
今回は、逃げるのが難しいのが課題。自身のコラムで『逃げるという手段は「最後の選択」』と言っている川田騎手が、ガンガン押してムチまで入れてハナを取りに行った馬。チークピーシーズを付けていて、気性面で幼さが残っている不安が大きいことが分かる。
逃げないときの不安が大きいのに、この馬よりテンの脚が速い馬が多くいる。砂を被らない外には出しやすいが、逃げないでパフォーマンスを維持できるかが大きな課題。可能性は低いが、ハナを取れたら多少きつい流れでも好走できるかもしれない。能力と伸びしろを感じるが、人気でもあるので割り切って押さえない選択をした。
ピュアキアン
前走の3歳1勝クラス(中山1800m)は、平均ペースで逃げて持続力で押し切って勝利。好位でもいいが、ベストは逃げて持続力を活かす形。相手強化で、好位を取るのも脚を使う相手で、京都替わりもマイナス。中山や福島の2勝クラスに出てきた時に買いたい。
アラレタバシル
前走の伏竜S(中山1800m)は、出脚が速くないので後方2番手で追走。3コーナーで馬群の中から位置を上げて、4コーナーで内へ。直線で少し外に出したら前に進路ができて、じわじわ差を縮めたがアタマ差2着。着差は小さいが、テーオーパスワードが好位勢を潰して、中団の馬がみんな外に出して前にきれいに進路ができた幸運もあった。
今回は、相手強化が課題。前走内容では足りないので、ペースが流れてどれだけ失速する馬が多くなるかで着順が決まる。ペースが流れてもこの馬が馬券圏内に来るまで、総崩れにはならないと考えて相手に入れなかった。