エグランタイン
ローズSは前走条件戦組から狙うのがセオリーで、これは力量差がないのに重賞を走っていただけでオッズ面での乖離があること、重賞に出られていた≒賞金的余裕がある可能性が高いとから秋始動戦は仕上げきっていない≒夏使ってきた馬の上昇度が高いという複数の観点からも示せる。
今年は条件戦組が多いが、その中で光るものがあるのはこの馬だろう。
2走前1Cの勝ち馬がラリュエルだが、そもそもラリュエルはプレサージュリフト・スターズオンアース・ベルクレスタに次ぐ4着クイーンC、オークス活躍のナミュール・ピンハイ、マイル路線活躍のサークルオブライフ・ウォーターナビレラとなるチューリップ賞7着で能力は足りている馬。そのラリュエルが逃げて61.5-57.5(後4F45.9)で完璧にコントロールされた競馬を62.1-57.1(後4F45.6)で迫ったこの馬は強いし、なにより後半かなり早い時計を刻みながらかなり外を回されてこのパフォーマンスは相当に強い競馬だった。
勝ち上がった前走は同日メインが小倉記念。
小倉記念4着カテドラルがおおよそ59.9-58.7(後4F46.9)で走っている中、この馬は61.0-58.6(後4F46.6)、上がり3Fみてもあちらが35.1でエグランタインが34.6で普通にそのレベルで足りていたパフォーマンスだと思うし、小倉記念51kgのムジカ比較で考えても52kgエグランタインは十分にやれていたはずで、小倉記念での前半負荷分1秒分がただしく考慮できていないとしても、パフォーマンスとして3Cで活躍するだけのものは見せた。
夏期に中距離3Cでの実績となるとパフォーマンスとしては相当なもので、今年はウインエクレールの2着(クイーンC6着)くらい。当然重賞でもピースオブエイト(小倉記念5着)やウォーターナビレラ(クイーンS10着)などで通用したのはフェーングロッテン(新潟記念3着)のみ。フェーングロッテンは足りると思っていなかったものの、勝ったラジオNIKKEI賞自体は下位までずらっと重賞活躍馬が並んでいて、クラシック路線上位馬もいるだけに牡馬の世代最上位層ともいえるだけに理解の範疇。OPで見てもシンザン記念でマテンロウオリオン(NHKマイル2着)とタイム差なしの2着だったソリタリオが7着と跳ね返されている。
過去、中距離戦において夏期に3C通用馬はというとアナザーリリック(秋華賞直行7着)やグローリーヴェイズ(菊花賞直行7着)、リアファル(神戸新聞杯勝ち・菊花賞3着)など。いずれも夏期の早い時期に3Cで通用していることが活躍馬の条件になっているだけに、7月2週で3Cレベルに踏み入れ、8月2週で3C突破レベルにたどり着いたエグランタインも相当な器にあるはずだと推測します。
<馬券>
複勝9(10000)