ラップギアコース適性値【瞬4平5消1】に近い比率の馬が有利
番馬名 【ラップギア】瞬発指数
01テオレーマ【瞬5平3消1】103
02ダイワキャ【瞬5平5消0】108
03インティ 【瞬3平4消0】109
04アルクトス【瞬3平4消1】110
05レッドルゼ【瞬2平6消4】113
06カフェファ【瞬2平3消0】113
07タイムフラ【瞬6平2消0】105
08サンライズ【瞬4平8消2】108
09サンライズ【瞬2平5消1】112
10スワーヴア【瞬2平8消4】109
11ソダシ 【瞬2平4消0】108
12ミューチャ【瞬0平0消0】106
13ソリストサ【瞬2平7消1】109
14ケイティブ【瞬1平3消2】107
15テイエムサ【瞬1平1消3】111
16エアスピネ【瞬5平5消0】111
現在のところ、2021年のホープフルSから今週の2022年ダイヤモンドSまで、重賞では1番人気が19連敗継続中。特にこの時期はハンデ重賞が多いことも一因となって、こういったことは偶発的に起こり得る。昨日までは2006年や2015年の重賞連敗記録(いずれも年末〜年始の時期)を引き合いに出して、こんな例もあるからと言ってきたのだが、ついに それらを超えて1986年以降の重賞最長連敗記録になってしまった。
21年 ホープ コマンドライン 1人気12着
22年 金杯東 ヒートオンビート 1人気3着
22年 金杯西 エアロロノア 1人気6着
22年 シンザ ラスール 1人気7着
22年 フェア スターズオンアース 1人気2着
22年 愛知杯 アンドヴァラナウト 1人気11着
22年 京成杯 アライバル 1人気4着
22年 日経新 ステラヴェローチェ 1人気2着
22年 アメリ オーソクレース 1人気6着
22年 東海S オーヴェルニュ 1人気2着
22年 根岸S ソリストサンダー 1人気9着
22年 シルク カレンモエ 1人気7着
22年 東京新 ファインルージュ 1人気2着
22年 きさら ストロングウィル 1人気5着
22年 クイー スターズオンアース 1人気2着
22年 共同通 ジオグリフ 1人気2着
22年 京都記 ユーバーレーベン 1人気5着
22年 京都牝 スカイグルーヴ 1人気2着
22年 ダイヤ レクセランス 1人気9着
このまま未来永劫1番人気が勝てなくなるという訳でもないのだろうが、この土曜日なんかは おかしな現象が起きていて、1番人気になるはずの馬が1番人気にならない。京都牝馬Sはギルデッドミラーが1番人気になるべきだったはずだし(3番人気)、ダイヤモンドSに至っては やっと「1番人気のテーオーロイヤルが勝った」と思いきや、締切3分前まで1番人気だったテーオーロイヤルが確定オッズ2番人気という結果に。これでまた1番人気の連敗が継続してしまった。
いやいやいやいや、テーオーロイヤルよりレクセランスが人気って あり得ないでしょ。1番人気の成績が良くないというイメージが、オッズにまで影響してきているということではないか?
それは このフェブラリーSのオッズにも波及しているようで、例年とは ちょっと違うオッズ構成にもなりそう。このまま未来永劫1番人気が勝てなくなるという訳でもないのだろうが、「1番人気になるであろう馬」を避けて、別の馬が押し出された1番人気になり、押し出された1番人気であるがゆえに ますます1番人気が勝ちづらくなる という“負のスパイラル”が構築されて行くのかも知れない。
そういった状況に向けて、我々はどう動くべきか。基本的には「1番人気になるはずなのに、1番人気にならない馬」を買えば良いのではないかと思う。たとえばこのレースで言うと(6)カフェファラオ。同馬は前年のフェブラリーS勝ち馬であり、いわゆる言うところのディフェンディングチャンピオンだ。
実はその前年フェブラリーS勝ちが結構すごくて、この勝ち時計1分34秒4は重・不良馬場を除けば東京ダート1600メートルのレコードに相当するタイム(ダートは重・不良馬場のほうがタイムが速くなる)。芝のレコードは ほぼ良馬場でしか出ないのだし、ダートのレコードも(施行数の少ない)重・不良を除いて(施行数の多い)良馬場限定にしたほうが実状に則すことになるのではないかな?
話が逸れたが、ともかく(6)カフェファラオの1分34秒4は目茶目茶速かったということ。……ついでに もうひとつ逸らしておくか。(6)カフェファラオの1分34秒4はレコードにも匹敵するタイムだと書いたのだが、伝説のダート最強馬・クロフネは、そこからも また桁が違う。
何せ【初めて】ダートを走る【3歳馬】が、東京ダート1600メートルの【良馬場】を【馬ナリ】に近い形で、レコードに近い走りをしている のちのダートG1馬イーグルカフェを【9馬身】も突き放し、今回取り上げたカフェファラオの1分34秒4より1秒以上も速い【1分33秒3】を記録。
厳密には今の東京ダート1600メートルとは少し違うコースになるのでレコードには残っていないのだが、それを記録したのが【2001年】。そこから【21年】経った現在でも、重・不良も含めて、1頭たりとも【それに近いタイム】さえ出せていないという状態。いま考えても理解不能な出来事だ。
いや、クロフネの話をしていると(6)カフェファラオの1分34秒4がショボく見えてしまうのだが、これとて2003年 東京コース改修後のダート1600メートル・良・稍重馬場1546レースの頂点に立つ最速タイム。
しかもそれだけではなく、同馬が3歳時に同コースのユニコーンS(稍重・5馬身差勝ち)で記録した1分34秒9も、1546レースの中で歴代9位に相当する好タイム。このタイムより速い時計で決着したフェブラリーSは、2009年(サクセスブロッケン)と 2021年(カフェファラオ)の2度しかない(重・不良は除く)。
いわゆる、東京ダート1600メートルの申し子。近走負けすぎ問題など、不安点を挙げるなら枚挙にイトマがない(6)カフェファラオではあるが、これが1番人気ではないと言うのなら買う価値は大いにあると思う。キーポイントになるのは初ダートとなる(2)ダイワキャグニーの参戦。この馬は初モノに挑戦するときは強気な競馬を見せるので、それがまた(6)カフェファラオの助けになるのではないかと。
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あとは昨年使った手法、フェブラリーSは前走"格の高いレース"で勝ち切っている馬を中心に考えるべきという話。G1になって以降 過去24年のフェブラリーS出走馬を3つのグループに分けてみよう。
A…前走、JRA重賞または海外重賞で1着だった馬
B…前走、地方交流重賞も含めた重賞1〜3着(A該当馬を除く)
C…A、B以外(前走4着以下、非重賞での勝ち馬など)
A群 55戦【14- 4- 7- 28】勝率26% 複勝率46% 単回収139% 複回収109%
B群 105戦【 6-13-11- 75】勝率 6% 複勝率29% 単回収 56% 複回収 75%
C群 220戦【 4- 7- 6-203】勝率 2% 複勝率 8% 単回収130% 複回収 48%
ちなみにC群には2014年、単勝272.1倍の超高配当を叩き出したコパノリッキーが存在。これが1頭で単勝回収率を跳ね上げているため、同馬を除けば3グループの成績は下記のようになる(C群')。
A群 55戦【14- 4- 7- 28】勝率26% 複勝率46% 単回収139% 複回収109%
B群 105戦【 6-13-11- 75】勝率 6% 複勝率29% 単回収 56% 複回収 75%
C群'219戦【 3- 7- 6-203】勝率 1% 複勝率 7% 単回収 7% 複回収 33%
C群の中からコパノリッキー級の穴馬を探すのもひとつの手段なのかも知れないが、それこそ単勝272.1倍なんてのは270年に1度 来てくれば御の字という狙い方。
フェブラリーSではA群の馬を重視すべきで、この狙い方も なかなかに捨てがたい。今年A群に該当するのは(10)スワーヴアラミスと(15)テイエムサウスダンの2頭だけなので、(6)カフェファラオから この2頭へ流す馬単2点がボーナスになれば幸いだ。
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※【ラップギア】とは、各レースラップのラスト4ハロンのみに注目した適性分析です。JRA発表のラップタイムを一定の公式に当てはめ、誰でも簡単に算出することができます。数値が大きければ良いというものではなく、コース適性値と“比率”の近い馬が有利だと考えられます。
※ 瞬発指数は、“走破タイム”を一切考慮せず、ラップタイムを一定の公式に当てはめて算出した競走馬の能力値です。数値は全階級に対しての絶対値であり、下限70〜上限130辺りだと考えられます。競走馬の能力は変動相場であり、1走ごとに変化します。