東京11R天皇賞秋(B〜C)
[印]
◎5エフフォーリア
△9グランアレグリア
▽1コントレイル
[見解]
本命はエフフォーリア
先々週秋華賞と先週菊花賞について『3歳春クラシック戦線のレベルが高ければ3歳秋でもその勢力図が維持される可能性が高いですし、逆にそのレベルが低ければ相対的にレベルが高くなる古馬相手のレースで頭角を現してきた上がり馬が台頭する余地が大きい』として、ハイレベル世代と考えられる今年は春までの実績馬が優位という見立てでしたが、結果的にも両レース共に掲示板内5頭中4頭はそれに分類きる馬が占めるという決着となりました。
そのことからも逆説的に裏付けられた通り、また実際の対戦成績データが出る前の早い段階から日本競馬を牽引するノーザンFの生産&育成が大成功している世代として黄金世代となる予測をお伝えしていた通り、そして実際に誰しもが注目せざるを得ないほどの対古馬世代戦における3歳馬の顕著な活躍ぶりを見ての通り、この今年の3歳馬のレベルの高さについては“説”を通り過ぎてもはや“事実”として捉えられることでしょう。
今週末の天皇賞秋は2002年のシンボリクリスエスを最後に3歳馬の勝利から長らく遠ざかっているレースですが、そこでもやはり3歳馬のエフフォーリアをプッシュします。
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「年別の古馬混合・芝のオープン競走における3歳馬の成績(天皇賞秋の前週まで)と秋古馬三冠レースでの3歳馬の成績」
着度数 単回 複回 複勝率 秋古馬三冠レースでの3歳馬成績
2021年 [8-3-7-20] 94% 99% 47% /
2020年 [2-5-0-29] 17% 58% 19% 0勝
2019年 [4-5-1-34] 46% 50% 23% 0勝
2018年 [3-6-6-29] 56% 80% 34% 2勝
2017年 [3-0-3-29] 34% 46% 17% 0勝
2016年 [4-3-2-24] 154% 89% 27% 1勝
2015年 [2-2-4-39] 123% 98% 17% 0勝
2014年 [3-3-2-29] 30% 56% 22% 0勝
2013年 [1-1-4-33] 12% 70% 15% 0勝
2012年 [9-4-3-33] 136% 131% 33% 2勝
2011年 [3-2-4-34] 77% 63% 21% 1勝
2010年 [5-4-4-16] 122% 171% 45% 2勝
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この「世代レベルの高低」と「秋の古馬混合・芝G1競走における3歳馬の成績」はもちろん連動傾向にあって、近年でこの天皇賞秋の前週までに古馬混合・芝オープン競走で3歳馬の活躍が顕著だったのは2010年・2012年・2018年の3つの年でしたが、それらの年だけは秋の古馬三冠レース(秋天+JC+有馬)で3歳世代馬が2勝以上をしており、逆にそれ以外の年は
〜1勝にとどまっています。この天皇賞秋でも、その内の2018年は3歳馬の出走自体がなかったものの、残る2010年は同ペルーサが3着・2012年は同フェノーメノが2着で、有馬記念やジャパンカップよりもハードルが高い天皇賞秋でもキチンと好走馬を輩出できていました。
それら3つの年の更に上をいく超絶数字を残しており、近年最高レベルも見込まれるのが今年の3歳馬なのですから、その唯一の出走馬であるエフフォーリアはこの初古馬G1挑戦の一発目からかなりの期待ができる存在と見ています。
前走ダービーは不利な最内枠からの競馬で取りこぼしただけで、パフォーマンスとしては5戦5勝=無敗の二冠馬に等しいレベルの馬だけに、似た経歴でも世代レベルが段違いの4歳馬コントレイルには負けられません。
対抗はグランアレグリア
https://twitter.com/jou_syou/status/1391945982732996609
・・・
藤沢和厩舎の馬が極端に芝道悪条件を苦にしているというのは何度も記してきた話ですが、実際に2005年以降では芝重不良の重賞で連対したのはグランアレグリア1頭のみで、そのグランアレグリアにしてもルールの不備で2着になっただけで本来ならば4着だったというのが正当な結果です。
そして3走前大阪杯もその高松宮記念の比でないまともな道悪でまたしても4着止まりでした。それらは共に馬場状態が全ての敗戦だったと処理して良いでしょう。
その後のヴィクトリアマイル1着・安田記念2着は共に良馬場で素晴らしいパフォーマンスを見せていましたので、厩舎特性通り良馬場でさえあれば堅い馬と見做すことができるはずです(当日の雨量が多ければ多いほどに評価を下げる必要があります)。
また、管理する藤沢和雄厩舎は現役最多の天皇賞秋6勝を挙げていて、天皇賞秋マニア若しくは天皇賞秋ハンターと言っても過言ではない厩舎です。過去にもそれまで振るわなかった馬が、いきなり天皇賞秋で激変する例もあるなど、天皇賞秋の勝ち方を知っているし、また天皇賞秋に対する意気込みは随一の厩舎だと考えられます。
来年2月に定年を迎えますので今回が最後の天皇賞秋挑戦となり、そこで送り出すのがこのグランアレグリア。昨年の同じ時期は短距離のレースを走っていたのが厩舎の意向もあって今年は中距離のレースに挑戦しているのも勝算もあってのこそでしょうし、厩舎の集大成を飾る様な走りが期待できるはずです。
3番手はコントレイル
いくら世代レベルが低い中での三冠馬とはいえども、水準以上のレベルはあった昨年ジャパンカップ2着実績からも並のG1ならば好走できる地力は証明済みで決して弱い馬ではありませんが、そこから古馬になっても同等の活躍をするためには成長力(3歳秋→4歳春では斤量2キロ増なのでそれを上回る成長をできないと同等の活躍はできない)を見せる必要があり…特にそれを乗り越えられない例が多いディープインパクト産駒という点でも黄色信号が灯っている状況に思えます。
前走大阪杯は極端な馬場だったので真相は断定できない部分もありますが、その分でまだ世間から見限られずに大人気する今回は人気3頭の中では下げた評価をします。
※週中に穴推奨したユーキャンスマイルはさすがに大外枠となると狙い辛くて…それら大混戦の4番手グループに多点を要するよりは絞った買い目構成としました。
良なら≪単勝◎(44%)、馬連◎△(28%)、三連複◎△▽(28%)≫
稍重なら≪単勝◎(50%)、馬連◎△(22%)、三連複◎△▽(28%)≫
重不良なら≪単勝◎(100%)≫