■馬番1〜5番が7勝、逃げ〜中団が7勝
2回東京開幕週で行われるフローラSは、過去10年を見ても馬番1〜5番が7勝、2着4回、3着3回と好走している。昨年も7番のゴールデンハインドが優勝したものの、2着は2番のソーダズリング、3着は1番のブライトジュエリーだった。また、ゴールデンハインドは逃げ切りで実質内枠の競馬をしている。
またオークスのTRらしく、過去10年でかなりのスローペースが5回、一方、ややハイペースになったのは1回しかなく、逃げ〜中団が7勝と有利の傾向。そのうち先行馬は4勝しており、さらにすごいのは先行馬の2着が7回もあること。いくら開幕週と言っても、ここまで差し、追い込みが決まらないのは珍しい。
■有力馬と評価ポイント
◎ (3)ラヴァンダ
前々走のこぶし賞の3着馬。前々走は7番枠からやや立ち遅れたが、3走前に芝1400m戦を使われていたこともあり、楽に逃げ馬ポエットリーの外2番手を追走。3〜4角でもポエットリーに離されずについて行き、4角では3/4差。直線序盤で内からルミッキにも並ばれ、ポエットリーに2馬身差まで差を広げられたが、ラスト1Fでルミッキを競り落とし、2着ポエットリーとの差を1馬身1/4差まで詰めてクビ+1馬身1/4差ゴールした。
前走は前々走から1Fの距離延長で時計の掛かる馬場。前後半48秒6-46秒3のスローペースではあったが、最後までしぶとく粘って、外から差し切ったオフトレイル、ポエットリーと0.2秒差だった辺りに、潜在的なスタミナを感じさせた。
前走のチューリップ賞では中団中目で折り合いに専念する競馬をしたが、掛かり気味の追走で最後の直線では2度も挟まれ、しっかり追えずに7着敗退。前走で能力を出し切れていないので、ここでの余力が十分にありそうだ。
今回は前走からさらに2Fの距離延長。これに関しては折り合い次第のところもあるが、今回は馬番3番と枠も良く、父同様に最内、最短という意識が強い岩田望来が鞍上というのも好ましい。これで6番人気なら、狙ってみたい。
○ (14)クリスマスパレード
新馬戦、水仙賞を勝利して2戦2勝。前走は5番枠からまずまずのスタートだったが、リズム重視でじわっと先行策。最終的には逃げ馬の外2番手を追走。道中も逃げ馬をぴったりマークで3/4差で3角へ。4角では楽な手応で先頭列。ここでやや外に張りながら直線へ。序盤で外から一気にマイネルフランツに並ばれたが、ラスト1Fで振り切ってしぶとく伸び、1馬身差で完勝した。
クリスマスパレードが前走で記録した指数は、メンバー中でNO.1で能力値は1位。しかし、今回は不利な大外14番枠に入った。内に逃げ馬の(4)エルフストラック、出遅れ癖があるが、スタートを決めれば前に行く(1)バロネッサ、その他、先行馬多数の状況を考えると、さすがに1〜2番手に行くのは難しい。
好位の外目を追走する形となり、コーナーロスを強いられてしまいそうだが、キャリア2戦と浅く、まだまだ伸びしろがあるはず。良くも悪くもレースぶりに幼さがあり、底を見せていない点も魅力的である。枠は不利だが、上昇力を加味して対抗馬とした。
▲ (1)バロネッサ
デビューから上昇一途、前走の未勝利戦では3着馬に6馬身3/4差をつけて勝利した馬。2〜3走前は出遅れたが、前走では6番枠からまさかの好スタート。そこから内からハナを主張したマグナレガリアを行かせて、同馬の外2番手を追走。道中も楽にコントロールして、マグナレガリアからやや離れた2番手で3角へ。
3〜4角では逃げるマグナレガリアを壁にして我慢させ、2列目の内で直線へ。序盤で同馬の外に誘導して追い出されると、すっと反応して先頭に立ち、ラスト1Fでは半馬身差のリードを奪う。ラスト1Fで食らいつくアドマイヤマツリを振り切って抜け出し、1馬身3/4差で完勝した。
バロネッサはここでは能力値1位。今回は1番枠で前走のような立ち回りをされると厄介な存在だが、当然、出遅れるリスクもある。また、前走は出遅れなかったということはある程度、能力を出し切っていると受け取ることもでき、余力の面でやや不安もあるので評価を下げた。