京都記念は、前走で有馬記念や日経新春杯など、距離2400m以上を使われている馬が多く出走してきます。このため芝2200m戦としては各馬の仕掛けのタイミングが遅くなり、とてもスローペースが発生しやすくなっています。
実際に過去10年10回中で、スローペースが発生したのは8回。平均ペースで流れたのは、前走で芝1600m戦に出走していたヴィクトリ―が逃げた2009年と、スイートマトルーフが逃げた2012年です。今年も逃げ馬が前走・日経新春杯組のヤマカツライデンですから、スローペースが濃厚。つまり、展開利がありそうなのは、逃げ、先行馬でしょう。よって、今年も前から穴攻めします!
実力上位馬のマカヒキは凱旋門賞以来で目標は先、サトノクラウンは香港で全力を出し切った直後でお疲れモード。となれば波乱の余地があるでしょう。ここは千載一遇のチャンスと見て、勝負に出たいです。
そんなこんなで、◎には出遅れ癖が改善され、昨年の東京新聞杯ではまさかの逃げ切り勝ちを決めた(4)スマートレイアー。その後の阪神牝馬Sでも早め先頭の競馬で1着、続くヴィクトリアマイルでも差し、追い込み馬が掲示板を独占する中、唯一、2番手追走から4着と掲示板入りを果たしました。昨年、前半のレース内容、成績から地力強化は明らか。前走の香港ヴァーズは、休養明けの府中牝馬Sで3着と好走後の一戦だったために反動が出ましたが、今回は休養明け3戦目。ローテーションと前で立ち回れる強みで巻き返しを期待します。
○は、ハイレベルの現4歳世代のダービー馬(3)マカヒキ。前走の凱旋門賞は、斤量の軽い3歳馬がまさかの逃げてオーバーペースが発生しましたが、マカヒキは外枠だったために内に入れられないまま、前を追い駆けてしまったのが敗因。これまで積極的な競馬をしたことがない馬が、オーバーペースに巻き込まれれば大敗してしまうのは当然のこと。前走14着は悲観的に捕らえる必要はないでしょう。それで人気薄になるようなら、この馬を本命にする手もありますが、ダービーブランドは健在で断然の1番人気。さらに目標は先となると、ここは対抗評価まででしょう。
▲は、3走前の丹頂Sを逃げ切り勝ちした(2)ヤマカツライデン。この馬が3走前で降した相手は、日経新春杯で上位人気に支持されたカフジプリンスであり、1月の万葉Sを勝利したタマモベストプレイ。オープン特別ながら、重賞通用レベルのPP指数で勝利しています。前走の日経新春杯では、この馬を管理する父の支持などで、逃げの意識を強く持ち過ぎていたために、アドマイヤフライトにしつこく競られてもハナを譲らず、結果的に上手く息を入れられずの5着。前走はペース自体はそこまで厳しくはありませんが、スタミナが不足する休養明けを考えれば、楽ではなかったでしょう。しかし、今回は休養明け2戦目。スローペースで逃げられれば侮れない馬です。
以下特注馬として、3走前の神戸新聞杯では現4歳世代ナンバー1の勝ち馬サトノダイヤモンドにクビ差まで迫った(9)ミッキーロケット。休養明けの前走で日経新春杯を勝利したことを考えると、今回での反動が懸念されますが、対戦比較からも○マカヒキと差のない力関係だけに警戒は必要です。
あとは△に前走の香港ヴァーズで凱旋門賞の2着馬ハイアンドリールを0.1秒差降して勝利した(6)サトノクラウン。この馬は昨年のこのレースを制しているように、時計の掛かる馬場の京都芝2200mのスローペースは向いていますが、海外で激走した後の一戦で勝つのは容易なことではないので一番下の印としました。