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宝塚記念特別企画 絶対王者に死角はあるのか

キタサンブラックにウマい馬券が迫る

宝塚記念G1 - 有馬記念、ダービーに引き続き草野仁が登場

有馬、ダービー的中! 草野仁

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キタサンブラックがダービーで14着と大敗した時、母の父がスプリンターのサクラバクシンオーなのだから致し方ないのだろうと思ったものである。然しその次のGIレース、とても無理かと思った菊花賞でリアルスティールの追撃を退けてGI初制覇を飾った時、ダービーの敗戦は母の父の影響ではなかった事が明らかになった。そしてその後、レース経験を積む度にその先行力は安定感を増し、力強さを感じさせる存在に成って行った。競走馬として着実に成長して来たことは間違いない。

去年の有馬記念で、一年振りにパドックで見たキタサンブラックの姿に驚かされた。今迄のキタサンとは一枚も二枚もランクアップした競走馬としての極致に辿り着いた馬の姿がそこにあったのだ。このレベルの馬体を見たことは殆どない。競走馬として完成形に近付いているのではないかと感じたのである。この時はサトノダイヤモンドの差しに屈したが私の印象は変らない。そしてその後の大阪杯、天皇賞春の強さは首肯(ウナヅ)けるものだ。少なくともキタサンが国内で闘い続ける限り、この強さは揺るがないのではないだろうか。

井内 利彰

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キタサンブラックについては「坂路を3本乗っている」など、すでにその調教内容の凄さが一般的に報道されており、私からあらためて意外な一面をご紹介できる、といったところはありません(笑)。ただ、あまり知られていない部分では「併せ馬」があるかも知れません。今回も含めて、CWコースでの追い切りはほとんど併せ馬(90%以上)を行っています。

実は逃げ馬という脚質でG1、重賞を勝ち負けするような馬はほとんどが追い切りは「単走」です。その理由のひとつとして、逃げ馬は自分のリズムでレースをできれば、前にいる馬を捕まえる必要がないから。ですから、全馬の調教内容をデータとして把握している私としては、逃げ馬としては珍しいタイプの追い切りを消化しています。だからこそ、後続が迫ってきてももうひと伸びすることができるのでしょうね。もし今回において、死角があるとすれば、最終追い切りを単走で行った場合。そうなれば、なにかしらの体調の変化があったと考えた方がよいでしょう。

トキタ ショウケイ

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昨年にも増して今年はキタサンブラックの強さが際立っており、まさに「テンよし、中よし、終いよし」。3連単2頭軸で勝負する身としては、最も信頼できる馬といっていい。欠点を探すほうが難しいといえるが、あえて挙げるとすれば、瞬発力勝負になった時だろう(誰もが知っていることだと思うが…)。長くいい脚を使えるのがこの馬の長所だが、スローのヨーイドンになればその長所を生かせなくなる。ただ、それも鞍上の武豊がきっちりレースを作れるので、通常そういった展開にはなりにくい。あるとすれば出遅れるか、出走全馬が武豊&キタサンブラックを包囲した時か。

出走頭数が多ければ、「誰かが…」と思う鞍上がほとんどで他力になりがち。その証拠に今年の大阪杯も天皇賞・春も向上面から4コーナーにかけてキタサンにぴったり馬体を併せて、ペースを乱そうとする騎手はいなかった。だが、今回は特別登録時点で11頭。少頭数になる可能性大で、「キタサンのペースにはさせない」と思う騎手は案外多いかもしれない。有力馬に騎乗する騎手たちが仕掛けられるかどうかがポイントになりそうだ。

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