GI直行組を除けば、前哨戦はAJCC、京都記念、小倉大賞典、中山記念、金鯱賞。いずれもがスロー〜平均ペースで先行勢有利。超A級レースがない点はお断りしておきたい。
メンバーを考えれば、金鯱賞を高評価。超スローで2着に逃げ残ったサトノノブレス(8番人気)が昨年国内で稼働しなかった分、人気の死角になったが、重賞4勝で中京も得意にしていた。スワーヴリチャードは向正面で一度エンジンを噴かして2番手に押し上げ、きっちり差し切る味な競馬。阪神内回りの短い直線を意識した「好位差し」を決め、数字以上の価値がある。対して凱旋門賞以来のサトノダイヤモンド最速上がり3Fで底力は示した。GI常連で格好の物差しとなるヤマカツエース(4着)は引き離し、本番への視界は良好。中山記念も例年レベルにある。ウインブライトは阪神内回り直結の好立ち回り。先行決着を考えると、4角9番手から押し上げたペルシアンナイトは見直し必要か。京都記念は2着アルアインが道悪を克服した点では価値。逆にAJCCは数字通り、凡戦は否めず。
私の提唱する実走着差理論では、枠順が確定しないと正確な数値を出すことができない。そのため、前哨戦の結果から馬の能力の素点を今回は重視してお話させていただく。
馬場の違いはあるが、ヤマカツエースが勝利した17年金鯱賞では前半3Fが36秒5。スワーヴリチャードが勝利した18年金鯱賞は前半3Fが38秒3での通過と、馬場を割り引いても重賞のペースとしては超がつくほどのスローペースだった。となれば、上がり最速の脚を使い、残り100mの地点からの伸び脚が鋭かったサトノダイヤモンドの中心は動かない。インから伸びたスワーヴとの差を考えれば先着していた可能性が高いと考えられるのだ。中山記念1着ウインブライト、AJCC1着ダンビュライトといったGI勝ちはなくても勢いのある4歳馬との比較は必要だが、スワーヴリチャードとの対戦成績を物差しに考えれば、サトノダイヤモンドの敵とはいえないだろう。乗り替わり、調子、枠順など気になる要素は少なくないが、3月18日終了時点ではサトノダイヤモンドの力が一枚上という結論だ。穴馬として1頭挙げておくならメートルダール。金鯱賞のあのペースや位置取り、直線の捌き方では競馬にならなかった。展開次第では戦える下地はあるとみている。
※当日朝までに公開予定!
※予想は金曜18時より順次公開予定!
※予想ポイントをご利用いただくにはプレミアムサービスへのご登録が必要となります