キタサンブラックが中心にいた、今年の古馬GIの評価とは?
多くの馬が出走してくるジャパンC組重視は当然か?ただ、今年注意すべきは「内枠断然有利」の設定だった点。芝が薄く、硬くなった内寄りが走りやすくなっていた点は複数騎手が指摘していた。実際、上位3頭の馬番は1着シュヴァルグラン(1番)、2着レイデオロ(2番)、3着キタサンブラック(4番)と完全な内枠競馬。流れの中で4角で外に出さざるを得なかったレイデオロは別として、逃げたキタサンブラック、走りやすい好位インで脚を温存したシュヴァルグランは距離ロスがなく、さらに走りやすい部分を通れたことで、より後続との着順差がついた形。この2頭が仮に外枠なら、ここまで他を圧倒できたか?枠順補正もした上でジャパンCの結果を再考したい。穴党的には「ジャパンCで内枠を引けなかった馬」の逆襲は気になる。ジャパンC6着レインボーライン(9番枠)、8着ヤマカツエース(16番枠=昨年の有馬記念4着)、出走してくるようなら10着サトノクラウン(12番枠)がこれに該当。
シュヴァルグラン、キタサンブラックは上位人気濃厚。ただ前走の舞台設定を考慮すると過大評価は?いずれも内枠をうまく使った直後だけに、有馬記念の「枠番抽選」は最大の関心事になりそうだ。
穴馬はどこにいる!?このレースを忘れるな!
有馬記念へつながる秋GIの流れで考えると、未曽有の道悪で行われた天皇賞・秋がひとつのキーポイント。俗に言う〝見えないダメージ〟だが、出走馬のその後を見ると、やはり無視はできない。
死力を尽くした2着サトノクラウンがジャパンCで10着と凡走し、勝者キタサンブラックも通常より遅い追い切り時期の立ち上げ&緩めの調教で、結果論だが同3着に敗れた。サトノアラジン(マイルCS12着)、ソウルスターリング(ジャパンC7着)は精神面で尾を引くものがあったようにも思える。
例年以上に〝消耗度〟が重要になるなら、アルゼンチン共和国杯は間隔からも理想的なステップ。15年の勝ち馬ゴールドアクターがグランプリ制覇を成し遂げたように関連性も十分だ。
当然スワーヴリチャードが注目馬。古馬相手に自信を深めた勝ちっぷりだけでなく、休み明けでスタート1歩目を出して行く意識でも折り合うなど、随所に収穫があった。馬に合わせた始動で極悪馬場の菊花賞を避けられたのもひとつの運。レイデオロがジャパンC2着、ペルシアンナイトがマイルCSを制するなど、世代レベルの高さも立証されている。フレッシュな状態での参戦かつ、トップに立てるだけの存在感がある3歳馬。キタサンブラック、シュヴァルグランを脅かす筆頭格―、いやそれ以上の評価が妥当か。現時点では『3強有馬』の構図とみている。
芸能界一の相馬眼
3歳馬ではレイデオロに次ぐ実力馬、キタサンを射程圏に置いてレースを進められれば有望だ。
牧夫経験ある実業家
2017年の競馬を盛り上げてくれたキタサンブラック。ここは有終の美を飾る走りに期待します。
馬券もモノマネも達者
早稲田実業に勝った東海大菅生のように、勝つのはM.デムーロ騎手のスワーヴリチャードでしょう!
題字も手掛けた書道家
皆に「夢と希望とロマン」を与えてくれるキタサ ンブラックの有終の美をこの目に焼き付けたい!
厩舎育ちの鋭い見識
有馬記念が引退レースということもありますし、武豊騎手のマジックが炸裂しそうな予感がします。
馬場から勝ち馬を占う
有馬記念は余力がある事が大切。今年の3歳馬が好調なのも強調材料ですが、本命はまだ悩みたい。
玄人顔負けのガチ予想
間違いなく最強レベルのキタサンブラックが引退レースになるので、自然と注目しちゃいます。
クールビューティー
思い入れのある馬2頭と同じ血が流れているキタサンブラックとスワーヴリチャードを応援します!
番組で培った観察眼
重要視しているのは宝塚記念の走りです。秋に苦戦しても有馬記念で好走する例がよくあります。
有馬を世相で攻略!?
今年の顔だったブルゾン(フランス語)ちえみさんから、フランス語馬名のシュヴァルグランです!
現役最多勝騎手
実績からも乗りたいです。これまでのレースぶりをみると、前に行かずに中団で脚をためるレースをさせたほうが良さそうにも感じます。何にせよラストランですから、有終の美を飾ってほしいです。
南関で勝利数1位
堂々のファン投票1位。しかも、2年連続です。力があるとファンが認めている証拠ですよね。
船橋のエース
操縦性が良さそうですし、どんな競馬もできるのは中山2500mという舞台では大きな強みとなりそう。
コラムでもお馴染み
競馬が上手で、自信を持って臨めそうなのがいいですね。乗り方次第でチャンスがありそうです。
抜群の騎乗センス
前走は本当に強い競馬。以前から期待していた一頭で、暮れの大一番ならこの馬に乗りたいです。
地方が誇る天才
前走のジャパンCは逃げましたが、東京で逃げ切るのは大変だと思います。逃げ自体、馬の集中力を維持させるのが大変ですから。中山に替わりますし、引退レースなので巻き返しに期待です。
高知で輝く女性騎手
騎手になるきっかけは有馬がラストランだったダイタクヘリオス。引退レースは競馬のロマンです。
玄人も認める実力者
騎乗するのがユタカさん。伝説をつくる方ですから、引退レースを決めてくれるでしょう。
昨年の兵庫で最多勝
中山は外枠に入ると厳しい印象ですが、キタサンはテンが速いので枠に左右されないでしょう。
中央でも活躍の穴男
キタサンは年度代表馬になれる馬だと思いますし、引退レースなので目一杯仕上げてくるでしょう。
予想界に衝撃を与えた男
血統は競馬に携わるすべてのツールとつながるもの。血統にオッズ(人気)を組み合わせるだけでも馬券に有効な法則はいくつも見つかります。実際、それらの法則も利用して、ホームページで公開している予想は、今年もすでに大幅プラス収支が確定しています。
たとえば、ハーツクライ産駒は重賞レースの場合
・1人気に弱く
・人気落ちの立場に強い
「逆張り傾向」の種牡馬。
これを覚えておけば、重賞レースの馬券でも効果を発揮する場面は年に何度も訪れます。当日1-5人気に支持されたハーツクライ産駒も、前走で人気より走っていた場合は単勝回収率が89%。複勝回収率67%。対して、前走で人気より走らなかった場合は単勝回収率114%。複勝回収率87%に上昇。
振り返れば、ハーツクライ自身も有馬記念を優勝した時は4人気。断然1人気だったディープインパクトにチャレンジャーとして思い切った騎乗で勝利。ハーツクライはトニービンの血を引くサンデーサイレンス産駒。トニービンは得意条件と不得意条件、ギアが入る時とそうでない時の振り幅が大きい血統。だから、前走でハマって人気が上がる状況はおいしくないですし、前走でハマらなかったから少し場所を変えて思い切った戦法で乗れる状況で馬券妙味が上がる血統。その特色は産駒にも遺伝。重賞レースでのオッズ(人気別)のパターンが生じるのです。
シュヴァルグランのジャパンCは、前走の京都大賞典で苦手な1人気の状況で3着。ジャパンCは5人気。絶好の買い頃だったわけですが、有馬記念は人気で走った後。4人気以内になる可能性も高そう。今回は見送りのパターンに該当しますが、はたして?